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zoom RSS 帝国主義の「国王」に近づいている米国大統領

<<   作成日時 : 2008/06/04 12:14   >>

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  今回は、今日読了した本に関して、書いてみる。米国という覇権国家の民主主義制度が、非常時大権を持つ大統領という「期間限定の独裁者」に対する歯止めの制度が、堀崩されて利かなくなってきているという危険性を、その歴史的な流れとともに指摘しており、実にすばらしい研究書だと思う。

1.帝国的大統領制  
 越智道雄著『なぜアメリカ大統領は戦争をしたがるのか?』(アスキー新書)は、米国政治史にさほど詳しくない小生としては、少し勉強してみるか、という感じで、他のいくつかの新書と一緒に買い込んだだけで、決してその内容に多くを期待したわけではなかったのだが、結論としては、すごい名著だと思う。しかも口語体で、読みやすい。

  例によって、著作権を侵害したくないので、あまり細かく内容を紹介しないが、内容に関しておおよそ次のように言えようか。米国憲法を起草した建国の父達が、大英帝国国王に似た、独裁者、或いは国王的存在の再現を怖れて、3権分立、その他の、多くの歯止め措置を憲法に盛り込んでおいたし、大統領選挙に関しても、直接民主主義をも加味した、極めて複雑で、手間のかかる制度として、独裁者の出現を阻止したはずなのに、歴代の大統領達が、選挙後には、大統領権限の拡大を図ることに執着し、特に内政面での法的制約はきついので、外政面での権限拡大を利用して大統領権限が拡大されてきた、という。

  結果として、現在の米国大統領は、皇帝のような巨大な権限で、世界全体に覇権国家として君臨している。他国の主権を侵害して、先制攻撃することも、「テロとの戦い」などの口実を手に入れれば、後は歯止め無く対外戦争も行う。国家財政の赤字拡大にも、何ら躊躇しない!

2.オバマとクリントン
  越智氏は、オバマ優勢、クリントン劣勢の状況について、「結果的には、人種差別よりも女性差別の方がやっかいな問題であることが、再び証明された」という。卑怯未練な白人男性達の最後の秘かな差別感情、男性中心主義感情が、クリントンの選出を拒んでいると見る。これも、中々説得力のある見方だ。日本人は、小池百合子を総理に選出して、米国の鼻をあかしてやろうではないか!!

3.日本にもアメリカ大統領投票権を要求せよ  
  越智氏の提言で、一番すごいと思ったのは、もちろん夢物語ではあろうが、日本を含め、世界の非米諸国群の市民にも、これだけ世界情勢を牛耳り、他国の主権まで侵害する米国の大統領だから、国連は米国に対して、他国の市民にも、米大統領への50%の投票権を与えろと要求すべきだ、と主張されているところ。

  論理的思考としては、アメリカ市民以外の誰もが、そう願っているのでは無かろうか?国連などは、所詮世界市民の期待に応えてくれる機構ではないし、いっそのこと、真実の覇者として、世界中の市民を間接支配している米国大統領の選挙に、他国市民も少しでも参加できるなら、かえって米国の権威も高まろう。

4.米大統領選のしくみに関する詳細な説明  
  この本の前半は、大統領制に関する解説と、更には、大統領選の各選挙区などにおける予備選挙のしくみ、代議員選挙の実際のやり方、などに関し詳しく説明している。
  今まで、ある程度は理解していると勘違いしていたのだが、実際に細かい、各州毎の制度の違い、党員集会の不思議なしくみ、数学の常識が通じない代議員数の割り振り方、などなど、我々が知らないことがいっぱい含まれている。
  しかも、それらの伝統的な要素に関しても、それなりに成立の背景とか、ややこしい集会方式の「直接民主主義的な意味」とかを、きちんと説明してくれるので、実に分かりやすい。

  共和党の地盤の南進、民主党基盤の北進および東西沿岸部への減退、なども小生が知らなかった新知識だ。
  是非皆さんも、お読みください。

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