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zoom RSS 国連事務総長選では、ブル人女性政治家を警戒すべき

<<   作成日時 : 2016/03/07 13:12   >>

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  今回は、小生が最近新聞切り抜きをしていて注目した、それなりに興味深い記事を取りまとめて、いくつかご紹介することとした。主として米大統領選関連の記事が多いが、最後の6.は、ブル研究室としてはかなり気になる、Irina Bokova氏の国連事務総長選への出馬に関してである。日本国としては、中露に対して同情的で、左翼偏向気味のこの人物を警戒し、国連事務総長職に就くことには反対の外交工作をすべきだ。

1.成長に歯止めがかかり、対米競争力が低下した中国
 (題名:「2020年にも、ドルベースのGDPで米国を抜いて世界一となる、との予測に黄信号、中国のGDP世界一は幻想か?」、2月28日付産経紙「日曜経済講座」欄、上海支局長川崎真澄筆
 米中逆転劇は遠くないとの予測も根強い。05年中国の名目GDPは米国の17.3%しかなかったが、10年には日本を追い越し、世界第2位の経済大国となり、米国の62.4%にまで接近した。12年習近平(Xi Jinping)に指導部が移行した後、中国は成長鈍化時代に入ったが、それでも世界的に見ればなお高水準で、15年のGDP成長率は6.9%だった。この2015年、絶対値で米国よりは少なかったとはいえ、4390億米ドル増えて(この数字は、14年におけるマレーシアの名目GDP3383億米ドルを上回る)、即ち東南アジアの一つの国に相当する分のGDP増加を産みだし、中国は膨張を続けているのだ。
 とはいえ、習近平時代となって、中国経済の基調には、明らかな変調が生じている。11年までは実質GDPの伸び率が10%を超えていたのが、12年には一気に7%台まで下降し、13年は横ばいだったが、14年、15年とじりじり成長鈍化が続いている・・・つまり米国を追い上げるパワーが息切れし始めたのだ。
 3月5日に開始される全人代で採択される「2016--20年までの第13次5か年計画」では、成長率目標が年率で「6.5%以上」となりそうだ。しかし、規模ばかり追い求めてきた中国経済は、深刻な構造問題を抱えて苦しみ始めている。
  (小生注:河崎氏は更に、「過剰生産設備、過剰在庫を抱える素材産業、製造業が、世界経済の成長鈍化で、輸出も対前年比を下回るようになり、これら国有企業に野放図に融資をしてきた国有商業銀行は、不良債権が何時顕在化するかにおびえている」として、「中国は今は、規模よりも成長の質に、拡大よりも構造改革に励むべき段階にある」ことを強調している。要するに、これ以上米国を追い越すことに執念を燃やしても、中国経済にとっては不利益しかない、との結論だ。新興国のジレンマと言う経済法則で、成長の限界に突き当たった、いわば日本経済の1990年に相当する段階にあるらしい。一旦休息して、経済構造を改革するしかないのだ。)

2.オバマ政権のレガシーづくりで迷走した米外交
  (題名「Gゼロ時代の新国家論・・・迷走するアメリカと世界」、2月26日付「週刊ポスト」、筆者:大前研一
 Gゼロとは、冷戦期のG2(米、ソ連)、ソ連崩壊後のG1(米一極支配)を経て、今やG7もG20も機能しなくなり、指導国が存在しなくなった国際社会を著わす言葉だ。サミュエル・ハンティントン氏が90年代半ばに著書「文明の衝突」で文明と文明の衝突が主要な対立軸となると述べたが、私は宗教による文明の相違ではなく、「貧困」の問題に焦点を当てるべきと考えた。宗教が果たす役割は昔より小さくなり、世界的に貧困問題を克服することが最も重要な課題となっている、と考えるからだ。
 イランとサウジの対立も、同じイスラム教同士の内ゲバ状態だ。革命後のイランでは、憲法も議会も整備され、女性の教育と地位向上にも力を入れている。むしろサウジアラビアの方が、未だに王制だし、女性の活動範囲も限られていて、非民主的だ。

 昨年以来オバマ政権は、自分の政権としての政治的遺産(レガシー)を残すために、従来の米国の政策と矛盾する妥協を次々に打ち出し、サウジなどの同盟国を不安に陥れている。
 第一が、イランとの核合意だし、第二が1961年以来敵対してきたキューバとの国交回復だ。第三がミャンマーで、長らく非民主主義的軍事政権として敵視してきたのに、急いで経済制裁を解除した。昨年11月の総選挙で、アウン・サン・スー・チー氏が率いるNLDが圧勝したが、私は彼女がミャンマーをまっとうな国にできる可能性はゼロに近いと思う。

 本来なら、いまアメリカが叩くべきは北朝鮮の金正恩政権のはずだが、北朝鮮はアメリカの国内政治問題とならないから、本気となって問題を解決する意志が無いのだ。米国の政治テーマとしては、イスラエル、イラン、サウジアラビアなどの中東問題が最優先なのだ。

 すなわち、米国はG1だったのに自ら崩れ(単に相手が好きか嫌いかで態度を変える気まぐれ外交を続けている、と言うのが大前氏の意見)、Gゼロとなったのだ。アメリカ外交には何の哲学も節操も無い・・・いま起きている世界の混乱は、全てそこに端を発しているのだ。
   (小生注:大前氏のオバマ外交評価は辛辣だが、小生も、米国外交はもう少し東アジアに集中し、中国を警戒して対処すべきだったと思う。イランの核兵器よりも、北朝鮮の核兵器の方が、開発が進展しているし、危険性も迫っていると思う。)

3.中年白人中間層の貧困化と借金に苦しむ若者たち
  (題名「米大統領選:異端二人、定説を覆す健闘」、2月29日付産経紙、NY駐在編集委員松浦肇筆
 政界有力者からの支持を多く得た候補者ほど、大統領選を有利に展開できるという、政治学で言う「裏書効果」と言う法則が、今回の選挙では全く見られないという。すなわち当初「泡沫候補」と見られた共和党のドナルド・トランプ氏と民主党のバーニー・サンダース上院議員が、未だに大健闘している現象だ。
 右派の暴言王と左派の「民主社会主義者」・・・イデオロギーは正反対だが、両者の支持基盤はともに、最近の社会構造変化で新たな「負け組」となった階層である。

 トランプ氏支持の集会で目立つのは、中年の白人で、しかも典型的な中間層だ。近年失業率は改善されたが、豊かになったのは富裕層だけで、賃金上昇率は鈍く、中間層の平均所得は金融危機前の06年から5%も減った。彼らから仕事を奪う恐れのある移民やマイノリティーを警戒し、中間層に手厚い社会保障を約束するトランプ氏の主張は耳に心地よい。

 バーニー・サンダース氏の支持層で目立つのは、1980--2000年に生まれた「ミレニアム(世紀末)世代」と呼ばれる若者層だ。米政府の歳出の大半は、年金や医療保険などシニア世代向けだ。他方で、大学などの学費は値上がりし、平均的なミレニアム世代は約1万6千ドルの教育ローンを抱えて困窮していると言われる。
  (小生注:今回の大統領選における新潮流の原因を、簡明に分析した良い記事だと思う。)

4.戦前日本の暴走は、人口問題が一因
  (題名「人口抑制は「愚策」か、「賢策」か」、2月29日付産経紙「正論」欄、東大名誉教授平川祐弘筆
 今の日本では、人口が減って国勢が衰退することを懸念している。しかし、昭和初年当時は逆に、人口増が心配の種だった。国民の過半が農業に従事していた時代、農耕地が国土の16%しかない日本では、国民をこれ以上養えないと言われた。
 明治半ばまでは人口3千万と言われたが、1930年代には7千万、しかも台湾・朝鮮を加えると1億。そして、衛生、医療の向上で平均寿命は40代半ばまで延びていた。

 人口増に対する対策・解決策は、移民や植民と考えられた。米国は1924年の排日移民法で日本人を締め出し、我が国民感情をいたく刺激した。その7年後の1931年関東軍は独走して満洲事変を引き起こし、日本の新聞、世論はこれを支持した・・・増大する人口のはけ口を満洲の地に求めたからだ。日本を知るライシャワー博士は、戦前の膨張主義は人口増による圧力だと観察した。

 バース・コントロールが世界に普及したのは戦後のことだ。米占領軍が日本に避妊法を広めたのは、日本が再度膨張主義になるのを未然に抑止するためであったろうが、国民もまたこれを歓迎した。1950年代私が留学した仏(注:平川氏は、夫婦で留学したという)でも、60年代の伊でも、コンドームはまだ市販されていなかった。
  (小生注:中国の戦後の人口抑制策の部分は省略して、明治以降の日本の外交政策と人口問題にかかわる部分のみ上記にまとめた。日本が大陸に進出する政策を国民も新聞も熱烈に支持していた背景に、人口増、食糧難への危惧感があったということを改めて教えてくれる。
  米国が日本人移民を拒否したことが、反米感情を高め、太平洋戦争への動機となったこと(国民世論の感情として)も、更には、大陸への膨張を不可欠と考え、大東亜戦争に繋がったという要素も、改めてかみしめてみるべき要素であろう。
  正直小生も、工業化が進展し、食糧は輸入すれば何とかなるという、1970年代以降の常識から、戦前のドイツ、日本が膨大な人口とその「生存権」との絡みで、領土の膨張を要求していたことは、結構忘れていた
。)

5.イラク戦争の失敗こそが、反知性主義を産んだ
  (題名「米民主主義の「現実」」、2月29日付産経紙1面コラム、筆者:佐伯啓思
 民主党のオバマ政権の実績も評判も今一つなので、本来ならば共和党圧勝となるはずなのだが、その共和党の一番手がトランプ氏なのだ。昨年評判になった本の題名を借りれば、「アメリカの反知性主義」の代表が同氏のように見える。その強引で、過激な「反知性主義」こそが、アメリカ社会の一つの伝統であり、大衆の期待するところなのだ。

 今日の世界を見渡せば、イスラム教スンニ派過激組織のISによるテロ、中東の混乱、中国やロシアの覇権的行動、経済の不調・・・など不安定な光景が広がっている。通常の国際的合意や寛容の精神によって事態が打開できるとも思われない。

 上記のような現実に対する責任のかなりは、ブッシュ前大統領のイラク戦争にあるのだが、アメリカ自身がこの失政により反撃を喰らっているのだ。とてもではないが、「正統派」の政治家ではダメだ、と言う意識が強い。そこにトランプ氏の「俺こそがアメリカを強くしてみせる」と言う、断固たるパーフォーマンスが支持される理由がある。

 アメリカ民主主義は二つの構造を持つ。一つは全国規模で1年かけて大々的に行われる大統領選であり、もう一つは上院・下院の議会選だ。前者は事実上の直接選挙に近く、後者は間接民主主義だ。
 議会は多くの場合、様々な利益団体や各種集団の代表から成る。だから、相互の論議を通じての利害調整の側面が強い。

 一方大統領は、広く国民全体の支持を集めなければならないので国民受けを狙う。実際上は人物の持つ魅力、指導力と言った人的要素に対する「人気投票」と言う様相を帯びる。メディアを通じてのパーフォーマンスと言う大衆民主主義の様相が年々強まっている。トランプ現象で我々が見ているのは、アメリカ民主主義の「現実」であり、ここにあるのは伝染性の情緒や勢いと言った「反知性主義」そのものだ。
   (小生注:大統領選は、結局は「人気投票」であり、元来「反知性主義」の要素を含んでいたし、近年の白人中間層の相対的な「貧窮化」を通じて、「正統派」政治家では何も変えられない、との憤懣が満ち溢れて、トランプ現象となっている、ということらしい。
   更には、原因の過半がブッシュ元大統領(共和党)のイラク戦争と言う、不要な戦争のツケだとすると、共和党のトランプ氏が勝利するかどうかも怪しいのかもしれない。オバマ政権が武力介入を極力避けてきたのも、イラク戦争による米国経済へのダメージが大きすぎて、再度の軍事的冒険を最後まで嫌った、と言う側面もあるのだろう
。)

6.出世主義で左翼偏向のブル人女性を国連事務総長に選出してはダメだ 
   (題名「国連事務総長選を盛り上げよう」、3月5日付産経紙「オピニョン」欄、論説委員内畠嗣雅筆
 ユネスコのイリーナ・ボーコバ(注:Irina Bokova)事務局長(63歳)が、今年末で任期が切れる潘基文(バン・キムン、韓国人)の後任に出馬表明し、有力候補に挙がっている。

 ボーコバは、昨年10月、中国申請の「南京大虐殺文書」をユネスコの記憶遺産に登録させる最終判断を下した人物だ。ブルガリア出身で、冷戦時代にモスクワ国際関係大学に留学し、外交官となった。1996--97年、ブル外相を務め、09年からユネスコ事務局長となっている。
 ボーコバ氏は、昨年5月モスクワで開催された対独戦勝70周年記念式典に出席した。ウクライナ問題を巡り、欧米の首脳らが軒並み参加を見合わせた行事だ。また、9月の北京での抗日戦争勝利70周年記念式典にも参加した。こちらも軍事力を誇示するパレードで、ひな壇上で中露の首脳らと並び立った姿は、ユネスコ事務局長として似つかわしくなかった。

 国連事務総長(UNSG)は、国連憲章97条で「安保理の勧告に基づき、総会が任命する」と定めているが、実態は安保理常任理事国(P5=米英仏中露)が密室で決めてしまい、総会(全加盟国は現在193カ国)は、これを追認するだけだ。
 5大国の意中の人と言っても、5大国の利害は滅多に合致しないから、何れとも折り合える「毒のない人物」に落ち着くと言える。しかし、一般加盟国から不満が出て、昨年9月の総会で、事務総長選びにつき「透明性を高める」ことが決議された。次期総長選びは、総会と安保理が「公示」する形で始まり、現在出馬を受け付けている。総会では候補者へのヒアリングが行われることとなっている。

 つまり、全加盟国が候補者の資質、構想を吟味できる仕組みとなった。信憑性に疑問のある資料を含む「南京大虐殺文書」を何故記憶遺産に認めたのか、中露の軍事パレードに出席したことを適切と考えるのか、ボーコバ氏は総会で語るべきであろう。
 最終的に決定権を握るのは常任理事国であることに変わりはないが、ヒアリングなどを通じて、国際世論を形成すれば、5大国もこれを無視できなくなるだろう。選挙戦を盛り上げ、5大国が密室で決める慣例を打破したいものだ。

 潘氏まで8人の歴代UNSGは、男性ばかりで、「次は女性」とのムードとなっている。地域別では、やはり過去に総長を出していない「東欧出身者を」との声が強い。上記9月の総会決議も、トップ人事は性別、地域のバランスが重要と強調した・・・「東欧の女性」であるボーコバ氏は有利だ。
 一方、ドイツ首相を10年以上務め、欧州首脳でも指導力が群を抜いているアンゲラ・メルケル氏(61歳)を推す声も根強い。旧東ドイツ出身だから、東欧加盟国の理解も得やすいという。

   (小生注:メルケル首相が、ドイツの国内政治から引退して、UNSG職になど立候補するとも思えない。なお、東欧圏からは、クロアチアの女性政治家とか、他の候補者も出馬予定であるらしい。
  ブルのボリーソフ首相は、元来左翼系のBokova女史を嫌っていて、現在EUコミッショナー(副委員長)をしているKristalina Georgievaを押したかったのだが、GeorgievaがEC副委員長と言う要職を去るつもりが無い(UNSGに立候補の意思なし)と宣言したので、結局、ブル出身女性候補としてはBokovaしか残らず、2月に、しぶしぶブル政府としてBokovaを支持していくことを決めた。

  Bokovaはユネスコ事務局長を2期務めたうえに、更に高位のUNSG職を狙うこととして、そのために昨年以来露、中国両国に媚びを売ってきたと言える。南京虐殺事件文書への配慮も、中国の絶対的支持を得るためにごり押しし、日本の利害、言い分などは無視したとみられる。

  安倍政権としては、自由化後に初めて国際社会で活躍している東欧圏出身の女性外交官・・・などと甘く見ず、出世主義の利己主義者、左翼偏向思想の持ち主と、厳しく警戒し、Bokova候補潰しの工作を国連外交としてきちんとやっていただきたいものだ。

  ブルガリア研究室は、決してブルガリアを理想的に描くことを重視してはいない。ブルガリア研究は小生の目的、関心事ではあるが、ブルガリアへの甘い感情は小生にはゼロである。小生は完全に日本国のみを愛している愛国者である
。)

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コメント(14件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんは。

 記事のテーマになっているブル人女性政治家Irina Bokova氏ですが、人気政治サイトでも取り上げられていたので知っていました。日本としてはこの人物には警戒、国連事務総長職に就くことには反対の外交工作をするべきという意見に全面同意します。
 室長さんが決してブルガリアを理想的に描くことを重視せず、甘い感情はゼロという姿勢も立派です。とかく海外在住のある日本人は、他国への思い入れが強く、理想的に描く傾向が多いような…そんなブロガーは男女問わず何人か見かけました。

 アメリカが叩くべきは北朝鮮の金正恩政権のはずですが、その気になれば叩き潰せる北朝鮮を存続させているのは何故でしょうね。本当は東アジアの安定を望まず、むしろ不安定化させて日本や韓国に武器を売るのが目的といった見方をする人も居ます。必ずしも陰謀論とは一蹴出来ないような…
mugi
2016/03/08 21:38
2. ロシアがバルト三国にちょっかいを出す可能性があるみたいですね。
http://sorceress.raindrop.jp/blog/2016/02/#a001614 (ブログ主の兵頭二十八氏の論はなかなか面白いです。全て信用しているわけではありませんが。)
バルト三国は NATO加盟国ですからウクライナとは全く違うわけで、ちょっかいは無いと思いたいですが。

4. 人口増の問題は忘れがちですね。
太平洋戦争は、移民も自由貿易も失った日本が最後の希望の満洲・中国の市場に固執して、満洲を捨てろと言うアメリカは日本に死ねと言っていると思って(ルーズベルトは分かってやっていたわけですが)、そのアメリカの意志を撤回させるために始めた戦争です。
ところが、敗戦したら戦前の要求(共産勢力に対する安全保障を含む)がほとんど叶えらた、すなわち戦争目的を達成してしまったという不思議な戦争です。
そのため、なぜ戦争したんだろうということになってしまったと思います。

6. 次期国連事務総長に件は、あまりよろしくないですね。
中露の問題からアメリカが拒否することを祈ります。
(ブルガリアも NATO 加盟国ですか。韓国もですが出身国の安全保障に反する行為をやる中小国出身国際人というのは人類の敵だと思います。)
motton
2016/03/08 22:32
北朝鮮をアメリカが潰さないのは、米韓で潰した場合には確実に韓国が道連れになるからです。
普通に戦争した場合、38度線北側からの砲撃でソウルが壊滅的被害を受けます(米軍は撤退済)。暗殺などで潰せても、38度線を越えて 2000万人の貧民が雪崩込めば韓国は崩壊します。法の上でも民族感情でも38度線を閉めたままにするのは無理でしょう。結果、韓国人はアメリカを恨むことになります。
だから、米韓の政府は潰すことを望みません。韓国経済を支配する外資も望まないでしょう。

すなわち北朝鮮の核は対韓国には不要です。そもそもアメリカには通用しません。液体燃料の ICBM なぞ撃つ前に潰されます。(アメリカが恐れる核兵器は SSBN+SLBM のみ。これは中国もまだ完成していない。)

しかし、中国(北京政府)向けと考えると面白いです。
中国は(核を持たない)北朝鮮なら元国境を固定したままで潰す(傀儡政権にする)ことができます。一方、精密誘導兵器やミサイル防衛手段を持たない中国は北朝鮮の核を防ぐことができません。
2つの可能性があって、一つは(核を持たない)瀋陽軍区(東北軍区)が裏にいる可能性。
もう一つは北朝鮮がアメリカに対中国の尖兵となることを売り込んでいる可能性。(海洋に出たい中国の背後を付けますから悪くない。)
motton
2016/03/09 12:23
 初めまして。外交に興味がありまして、以前からブログ主様の記事を拝読しております。

 「FRBの「利上げ」のみで・・・」でオバマ大統領に対する評価は、私も昨年からそうではないかと思っていたことを理路整然と分析して下さり、ようやくすっきり致しました。ところで今回の米国の中国への対応についてですが、岡崎邦彦さんもイラクなど中東に集中しすぎて、中国に対応するのが10年遅れたと書いておられました。ただ昨年からは、その遅れを取り戻そうとしており非常に展開が早くなっているように思います。

 ブログ主様 mugiさん mottonさん、突然乱入しまして失礼いたしました。
都民です。
2016/03/10 08:45
mugiさん、こんにちは、
 北朝鮮の現政権の「瀬戸際外交」「軍事挑発」などは、所詮米国にとっては蛙の顔にしょんべんと言う程度で、少しうざい程度でしょう。中国と韓国の間に存在する緩衝国として、米国もそれなりに重宝しているはずです。
 中国にとっては、北朝鮮があるから、米国地上軍の心配がないし、韓国軍に対する備えとしても、ありがたいのでしょう。もっとも、近年は、傀儡国として大人しくしておればよいのに、威張りすぎで、中国にとっても苛立ちの元ではある。とはいえ、長い歴史から見て、高句麗(北朝鮮)に対して、いら立って攻撃すると、隋帝国のように滅亡することもあるほど、それなりに厄介な相手です。生かさず、殺さずが中国式の賢明な方法でしょう。
室長
2016/03/10 11:42
mottonさん、こんにちは、
 おっしゃるとおり、小生はバルト三国はNATOに加盟している以上、露は本格的に介入するつもりはないと見ます。正面衝突は避けたい、と言うのは冷戦時代以来のロシアの理性です。
  北朝鮮の核が、中国向けには、独立確保のために有効、と言う視点は、そのとおりでしょう。同時に、技術的には少し遅れていても、安価なミサイル技術、核兵器製造技術、ということで、イランとか、中東、その他に向けての「兵器輸出」で外貨稼ぎに利用できるとの思惑もあるでしょう。そもそも、金正恩にとっては体制生き残りの手段として、虚仮(こけ)脅しでも何でもいいから、核兵器と言うとんでもないものを持つ必要性がある。石油、石油製品が、同盟国とも言えない中国頼みの心もとない供給源しかないし、戦車、戦闘機も博物館の陳列用以上の代物ではないので、大砲、ロケット砲、膨大な軍隊の人数(100万人)、などしか確実なものは無いので、せめてミサイル、核兵器で脅すしかない。
室長
2016/03/10 11:54
都民さん、こんにちは、
 小生自身も、ほめ過ぎとは思うけど、オバマ政権は、中東に小規模の軍事介入をする一方では、金融戦略を練ってきて、中国、ロシアを叩いたと見ています。金融戦略で叩いたとは、口が裂けても明かせない、と言うところだと思う。
 国際情勢は、裏読みすればするほど面白いのです。ある程度は勉強していないと、悪ふざけになりますが、一定の水準での外交知識、国際推理技術を持っていれば、どんどんこういう風に「試論」を建てていくと、面白く新聞なども読めると思う。
 小生は、それなりに海外勤務経験もあるし、国際情勢分析という、不思議な世界での勉強をずっとしてきたので、できればもっと、もっと論じていきたいのですが、必ずしも秀才ではないので、他人様の記事、論文などを種に、ちょっと推論を敷衍する、と言う手法を取って行こうと思いました。
  これからも遠慮なく、コメントにご参加ください。
室長
2016/03/10 12:03
>高句麗(北朝鮮)に対して、いら立って攻撃すると、隋帝国のように滅亡する

高句麗は朝鮮半島の国ではなく満洲の国です。
中国の歴史は、華南・華北・満洲の抗争史で、異民族が満洲で勢力を蓄えてから華北→華南に侵攻するのが中国統一のパターンであり、万里の長城が存在する理由です。

一方、中華は満洲に帝国ができないよう画策します。しかし、華北から満洲への侵攻は難しく唐が高句麗を滅ぼしたのが唯一の成功例です。(満洲には背後にいくらでも逃げ場があるため。)
朝鮮にとっては満洲に帝国ができると即滅亡の危機になります。(朝鮮は逃げ場がない。)
そのため、中華が強ければ中華に付いて満洲を牽制してもらい、満洲が強ければそちらに付くという「事大」が重要になりました。

現在、満洲を抑えているのは瀋陽軍区であり、瀋陽軍区と北朝鮮が裏で繋がっているのか、北京政府が瀋陽軍区を支配しているのか、そのどちらかで中国と朝鮮の今後は変わると思います。
もっとも核や米露という巨大変数があるので、歴史がそのまま繰り返すとは限りませんが。
motton
2016/03/10 19:55
こんにちは、
 朝鮮民族と満洲とを完全に区別できるのかどうか?朝鮮側にしてみれば、高句麗も百済も、満洲に所在した「扶余」と言う古代国家から発祥した同一民族の兄弟国と考えられているし、古代朝鮮半島東部に居住した沃沮(オクチョ)、東濊(トンイェ)などもツングース系民族と見られていて、結局、朝鮮と満洲の間には、古代にさかのぼるほど、境界線があいまいです。渤海国も、朝鮮史の視点からは、高句麗の後継国家です。
 少なくとも、朝鮮側としては、満洲南部を含めて、むしろ歴史的には朝鮮族が支配してきたし、民族的にも満洲と朝鮮の連続性の方が強いと考えているはず。

 人民解放軍の中の瀋陽軍区が勝手に北朝鮮と貿易したり、利権を握って来た、と言う解釈も、一部の分析者はしているようですが、小生は、そこまでの独立性は今や瀋陽軍区に許されていないと思う。
 20世紀に入ってからは、漢民族の満洲への植民、満洲人との混血が進み、今では満洲と言う別の単位は、中国にとっては無くなっていると思う。
 
室長
2016/03/11 08:58
室長様 mottonさん お話の途中に失礼いたします。

 私も、mottonさんと同じく瀋陽軍区が北をコントロール可能性を考えていました。ただ宮脇淳子のお話だと、共産党によって民族浄化と言える、文字や歴史を失わせ漢族との混血を政策として進めたそうです。すると室長様の仰る現在の瀋陽軍区の性質が変わっているので、北への関与が言われているようなものではないかもしれないですね。そして周近平による軍の再編成がどうなっているのか気になります。
都民です。
2016/03/11 13:13
都民です、さん、こんにちは、
 習近平政権は、最近7軍区を整理して「5戦区」へと改編していると言われます。瀋陽軍区など、各軍区が独立性を保有していた体制を改め(軍区司令部を潰し)、中央軍事委員会が解放軍全体に対するコントロールを深める改革らしい。
  http://www.asahi.com/international/reuters/CRWKCN0VB0A3.html。

 北朝鮮と満洲地域内の企業との裏の通商関係も、徐々に統制下におかれ、北に供給される石油製品などに対しても締め付けが深められつつあると思う。
 もちろん、中国が北朝鮮を潰す意図などはさらさらないでしょうが、中国政権に対する傍若無人ぶりは許さない、と言う風に、圧力を強め始めていると思う。なお、核兵器が対中国独立の一つのよりどころとは言え、大国中国にとってはさほどの脅威とはなっていないのも事実と思う。
 中国と北朝鮮は、神経戦状態ですが、他方では中国にとっては、米国、韓国向けに、「俺様も虐めているよ」と言う「ええカッコウ」を見せることにも使える便利な存在でもある。
室長
2016/03/13 09:29
戦区への改編ですが、瀋陽軍区を北京軍区に統合という予想に反して、
瀋陽軍区が(内モンゴルを取り込むなど)拡大して北部戦区になったようです。

習近平がコントロールできていないのでこうなったのか、コントロールできているのでこうなったのか。どちらなのでしょうね。

今回のは看板の掛け替えに過ぎなくて、改編に伴う今後の大リストラが本番だとは思いますが。

motton
2016/03/14 12:21
こんにちは、
 戦区が、どのような管轄地域となったのかについては、小生データが見付からず、わからないけど、北部が満洲+内モンゴルとなったとすると、興味深い再編ぶりと言うか、戦区司令部の顔ぶれ、人事異動が今後重要ですね。
 あとは、従来の軍区は、陸軍中心と思うのですが、戦区となったら、陸+空、或は海軍などという、統合軍団的な組織となるのでしょうか?

 中央で、従来の4つの本部が解体され、15の専門部局へと細分され、陸軍参謀本部がダントツの強力な力を有していた旧体制が崩壊したと聞きます。いつの間にか、共産党本部に対抗するほど力を付けていた人民解放軍陸軍の力を挫き、党の軍事委員会が最高司令部としての権力を一元化するという改革だと思う。
 とはいえ、中国では、情勢次第で兵隊がさっさと逃げ散ることが多いし、普段でも、海軍艦艇内などは、日本人が考えられないほど穢かった・・・日清戦争時の話・・・というから、組織の強固さには疑問もある。
 ところで、産経紙の電子版の特集で、読み応えのある記事があります・・・満州事変に関する興味深い見解が述べられています:http://ironna.jp/article/2695。http://ironna.jp/article/2697。
  暇があったら参照ください。
室長
2016/03/15 08:56
 ご紹介頂いた産経の記事は面白く、とても読みごたえがありました。最近ずっと明治から昭和の戦争に関する本や読んでいますが、第二次大戦を単純に軍の暴走と捉えるのではない、多角的な分析が増えているように感じます。大戦の切っ掛けを満州事変とし、当時の日本は米国はソ連は英国は何故そう動いたのかもしくは動かされたのかを(陰謀史観ではなく)論じているご紹介頂いた記事のような本も何冊か読みこういう視点は大切だと思いました。
都民です。
2016/03/25 08:23

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