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zoom RSS ブルガリア内政:新大統領の就任、早期総選挙の実施期日が決定

<<   作成日時 : 2017/01/26 12:07   >>

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  昨年末、大統領選におけるGERB党候補の敗北を受け、Boyko Borisov首相が内閣総辞職した(注:http://79909040.at.webry.info/201611/article_2.html)ので、Plevneliev大統領が、第43次国会の任期内における政府・新政権形成のため努力を繰り広げたが、結局政権を引き受ける政党、或いは小政党との連立で政権を支える大型政党が見付からず、政府形成努力は瓦解した。

  新年となり、以下の通り新大統領が就任し、早期総選挙実施期日も決めるなど、総選挙実施と、新政権の誕生に向け、内政は始動を開始した。
  ブルガリア内政の現状につき、下記に簡単に説明する。

1.新大統領が宣誓
   1月19日(木)、ブル国会議事堂で、新大統領Rumen Radevと新副大統領Iliana Yotovaの両名の宣誓式典が挙行された。

2.新旧大統領の交替式  
  1月22日(日)Rumen Radevが、正式に大統領職に就任し、同日Rosen Plevnelievは大統領府で、Radevに事務引き継ぎの後退任した。

3.新大統領の執務開始
  1月23日(月)が、Radev新大統領の勤務初日。同日Radev新大統領が署名した最初の勅令で行われた人事リストには、一人しかBSP出身者はいない:同人は、副大統領のIliana Yotovaの補佐官。

  主要人事としては、元空軍司令部大佐(つまり空軍司令官だったRadevの部下だった人物)のDimitqr Stoyanovが、大統領府官房長に任命された。
  なお、ジャーナリスト出身のIvo Hristovが、大統領府首席補佐官になった。
  合計12名が、Radev大統領のチームとして任命された。

4.国会解散と、総選挙実施に関し勅令に署名
  執務開始2日目の24日(火)、Radev新大統領は、現第43次国会を1月27日に解散し、3月26日に総選挙を実施するとの勅令に署名した。
  ちなみに、Radev新大統領を大統領選で推薦したBSP(社会党、左派政党)は3月26日、GERB党のBorisovは4月2日の総選挙実施をそれぞれ主張していた。
  本件勅令により、第43次ブル国会は、第1回会期以来2年半で寿命が尽きた。

  なお同日、新大統領は、総選挙期間の暫定内閣である「選挙管理内閣」の首班にOgnyan Gerdzhikov元国会議長(01--05年のStanishev・BSP政権時)を任命した。

5.最近4年間において3回目の総選挙!
  ちなみに、3月26日の総選挙は、ここ4年間で3回目の「早期総選挙」となる(注:ブルの国会任期は通常4年間と決まっている)。

  今回の、国会解散・早期総選挙は、昨年11月の大統領戦敗北に伴い、Boyko Borisov首相が辞表を提出し、その後Plevneliev前大統領の努力が実らず、結局第43次国会の任期内における、新たな政権形成が失敗したためだ。また、任期末期に近かったPlevneliev前大統領には、憲法規定により、自ら国会を解散し、総選挙期日を指定する権限がなかった。

  これまでの4年間の経緯を要約すると、@2013年2月Borisovの第1次政権は、街頭デモ(電気代値上げに対する反対)の圧力下退陣を余儀なくされ、A早期総選挙が実施され(13年5月12日)、同年5月29日にBSP・DPS・Ataka政権が発足した。Bしかしこの政権は14カ月しか持たず(DPS議員のDelyan Peevskiというブル人一般に人気が薄い汚職系ビジネスマンをブル版FBI=DANS長官に任命するという人事への反対デモが盛り上がった)、C2014年10月に早期総選挙が実施され、結果として同年11月7日に第2次Borisov政権が誕生した。
  つまり、今回17年3月26日の総選挙が決まったので、2013--17年の4年間で、計3回の総選挙が実施されることとなる。

6.世論調査結果
(1)Trend社が1月中旬に行った世論調査で、4%の敷居値を超えられる政党は5党と判明
  G党=32.2%、BSP=29.3%で、G党が左派のBSPに対し、3ポイント弱の優位にある。
ナショナリスト政党の連合であるUP(注:英語United Patriotsブル語:Obedineni patrioti。これまでPF(愛国戦線)として連合を組んでいた幾つかの政党に、更にAtakaなど、他の国粋系政党が合流したもの)が10.4%。

  なお、これまで20年間、しばしば連立政権形成のパートナー、或いは裏方となって来たトルコ系のDPSは、7.8%と票数を減らす傾向(注:同党は総選挙時にトルコ在住のブル市民権も保有するトルコ系市民らにも動員をかけるので、実際の選挙時には票数が増えて、10%程度の得票となることが多いので、減少傾向とは単純に言えない)。
 Varna市のビジネスマンVeselin Mareshkiが設立したVolyaが5.9%を獲得予定。

(2)G党との連立政権に、何らかの形で参加した諸政党(Da Bqlgariyaを除く)は、退潮傾向にある
  なお、次の右派系の小政党はいずれも4%の敷居値を超えられない見通しだ:
      RB=3.7%、DSB=1.2%、Da Bqlgariya=0.7%。
  左派系でも、14年総選挙で4%を確保したABV(Pqrvanov元大統領の政党)は1%へと支持率を減らしていて、存続が危うい。

(3)その他の世論調査結果の概要
  政治家個人への支持率で一番人気は新大統領のRumen Radev、第2位は前首相のBoyko Borisov、3位はBSP党首のKorneliya Ninova、4位はナショナリスト(VMRO党首、UPの共同議長)のKrasimir Karakachanov。なお、5位は、前大統領のPlevneliev、6位は新党を設立したMareshki。

  政治課題としては、就職口、汚職対策、経済成長の順。また、ナショナリスト政党の主張に迎合する難民の排除(受け入れ拒否)政策は、25%の支持率を得た。

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ブルガリア総選挙(2017年)の結果(速報)
  さて、前回ブルガリアの内政に関して記事にしたのは、1月下旬であった(http://79909040.at.webry.info/201701/article_3.html)が、この記事で書いたように、3月26日(日)、即ち小生が住む千葉県の知事選と同じ日に、ブルでは総選挙が実施された(注:香港の行政長官選挙も同じ日だった)。 ...続きを見る
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2017/03/28 16:57

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