拉致被害を真剣に考えるなら

前回は、日本国民として、憲法改正を早々と軽やかに決断すべき、との議論を展開した。そこで、その必要性、目的に関しても、より明快に述べておいた方が正直だろう。

1.北朝鮮拉致問題
 読者の多くも、経済制裁とか、外交交渉では、或いは米朝中心の「六者協議」でも、この問題は解決不可能であると、そろそろ感ずいていると思う。要するに北朝鮮という、あまりに非常識な「無頼国家」に対しては、軍事力行使以外の手段は「馬の耳に念仏」でしかないのである。米国も日本の被害者家族のために本気で力を貸すつもりはないようだ。
 拉致被害者家族にしても今のところ、「北朝鮮と戦争してでも、家族を取り返して欲しい」とはさすがに言えないので、ともかく「あらゆる強攻策」を採用するように、と訴える以外にないのだろうが、本音はどうなのだろう。

自衛隊が、日本国国軍として、普通の国のように「国際紛争の解決のために、場合によっては自衛のための軍事力を行使する」という決意を日頃から表明し、現実にも国連軍とか、多国籍軍にも参加して、自国民が血を流してまでも国益を守るという姿勢を示さない限り、今日の自衛隊のように、いくら多額の予算を割いても、何の役にも立たないのだ。

 19世紀の戦略理論家クラウゼヴィッツ(ドイツ人)は、「外交は軍事力の延長にすぎない」と喝破して、軍事力による「強制力行使」をちらつかせつつ外交しなければ、「外交力」などあり得ないことを警告した。平和主義妄想にとりつかれて、理性を失った日本国の世論は、現在「幻想的な、外交交渉による解決」が、あらゆる事態において可能と信じているようだが、これはあまりにも甘い考え方だ。

 自衛隊を本当の軍隊として、外交交渉の裏の恐喝手段としても利用できない限り、北朝鮮にとっては、国際世論も、日本国内での「署名活動」も、何の効果もない。日本の一部容共政治家達は、北朝鮮に法外な金を支払う(戦争賠償金?、朝鮮は日本と合併していたから、日本と戦争したわけではなく、単に「合併被害」弔慰金を少しは要求できるだけのはずだ。実際には、日本は多大の投資を朝鮮半島に残してきたので、弔慰金すら支払う必要性はないだろう)ことで、拉致問題も解決しようとして、裏交渉した経緯が過去にはあるようだが、彼らは拉致問題には完全に目をつぶってきたし、今でも彼ら(自民党内の容共政治家+社民党)は、拉致問題については口を閉ざして知らんぷりだ。金丸、古賀などの自民党容共派が、対北朝鮮賠償に熱心だったのは、「賠償利権」から自分の懐に金を環流させるためであったらしい。金の亡者だ。社民党も、パチンコ関連の在日朝鮮人組織からの献金を受け取っていたので、拉致問題には冷淡だった。やはり金の亡者だ。

2.自衛隊の軍事力を「日本国民の利益のために使用可能とする」ために、憲法改正すべき
 上記に書いたように、自衛隊を普通の軍隊として実戦のために「使用可能」とする以外には、クラウゼヴィッツの教訓に添えないし、拉致問題解決にも役立たない。

 既に戦後の歴史が、使用不可能な軍隊の悲劇を証明してきている。日本国の正統な領土である竹島が、韓国に無謀に占領されても、日本国は指をくわえて傍観し、「外交交渉」をしただけで、何らの解決にも成らなかった。同じく尖閣列島の経済水域内に中国が勝手に天然ガス掘削井戸を建設した。中国は、韓国の教訓を見倣ったのだ。これを牽制するために海上自衛隊が、航空機、護衛艦で少しは掘削用リグの近くをうろちょろしたようだが、中国側は自衛隊が「張り子のトラ」で発砲できないと知っているから、何らの軍事的圧力にはならなかった。

 要するに「国際紛争の解決を国際社会の善意に期待して、日本国は一切紛争解決のために軍事力を使用しない」などと書いてある、欠陥憲法を護持している限りは、「張り子のトラ」の自衛隊にいくら多額の費用を支払っても、災害救助にしか使えないのだ。自衛隊員も単に軍事オタクとしての知識を積み重ねるだけで、何ら実戦に参加する機会もあり得ないので、本当にやる気は起きない。本当に戦争の時に役立つという決意もない隊員も、幹部も結構多い、だらけた組織になっているから、守屋事件が起きた。悲しいことだ。

3.せめて拉致問題くらいは解決するため、本当に実戦可能な武器を整備すべき
 小生は、軍事の専門家ではないが、次のように提言したい。そもそも根本的に新しい発想は、意外に素人の頭脳から生まれるのだ。以下の提言は、憲法改正がなって、国民が北朝鮮に「戦争を仕掛けてでも、拉致被害者を救出する」と決意したときに必要となる準備に関する提言だ。存外「秋葉原オタク」的な発想がよいと思う。

 まず、軍事力のために高価な武器を買うことしか思いつかない防衛省内局のバカな背広組を、今回の守屋事件を幸いとして、大部分左遷、排除することだ。制服組でも、イージス艦とか、MDなどと、高価な武器に大金を無駄遣いするバカな連中は議論から排除すべきだ。

 次に、北朝鮮にどうやって密かに軍事力を投入するのかを考える。小生は、模型飛行機(プロペラ機でよい)をロボット技術で完全武装して、北朝鮮の金正日が出没しそうな邸宅、隠れ家、別荘などを徹底的に毎日攻撃すべきだと思う。模型飛行機に、人工の目(ヴィデオカメラの目)をつけ、コンピュータで飛行経路を(日本海上に配置した)護衛艦から遠隔操縦し、金正日、その家族、北朝鮮軍幹部などを識別しつつ、彼らを見付けたら模型飛行機の翼に付けた自動小銃を連射させる。

 自分たちの生命が危険となれば、ようやく彼らも拉致被害者を返還しなければならないと覚悟を決めるかもしれない。実際には、その場合にさえ、核兵器を使うという脅しで対抗してくる恐れがあり、本当の解決は、軍事力を使ってすら難しいのかもしれない。しかし、これ以外の方法を小生は思いつかない。本当に被害家族の無念を晴らそうと思うなら、冒険主義的になるものの、ロボット飛行機で北朝鮮の現体制をぶっつぶすくらいの覚悟を決めるべきだし、相手側の報復でミサイルが少なくとも数発は日本国に降り注いでくることも覚悟すべきだ。

4.日本得意のロボット技術で、安価な兵器を作ろう
 本気で北朝鮮独裁者、その家族、高官達を狙った「ロボット・テロ」を実行するのだ。模型飛行機は、小型のため、迎撃ミサイルでは撃ち落とせないし、第一1機500万円くらいの安価な価格で大量生産して、毎日平壌市内に数十機も送り込めば、万一一部が撃墜されても安いものだ。
 ロボット技術、精密誘導技術が発達した今日、自衛隊と企業が提携して、こういう「空中ロボット兵」を大量に整備すれば、ほぼいかなる戦場でも、自衛隊員の生命を無駄にせずとも戦争はできる。

 アメリカのライセンスで、1機百億円以上の戦闘機を整備しても、「自衛専用」とするために、長距離飛行する能力をわざと外したF-15戦闘機では、北朝鮮にすら攻撃を仕掛けられない。航空自衛隊の戦闘機は、「張り子のトラ」以外の何者でもない。
 国土を海に囲まれた日本が、戦車を持っても「使う機会」などまずない。陸上自衛隊の装備の大部分は不要だし、海外派兵しないなら陸上自衛隊すら無用だ。今の憲法と自衛隊のあり方を根本的に変えない限り、「他国に脅威と感じさせうる」軍事力にはなり得ない。他国が脅威と感じない限り、軍事力は外交の役にも立たない。

5.結論
 上記の議論を、荒唐無稽と思う人が多かろう。しかし、小生はこのような「安価な実用兵器」開発と、本腰を入れた「軍事力行使」をしない限り、経済制裁、国際的支持取り付け、強腰の外交交渉、などの何れも拉致問題解決には結びつかないという現実を、国民に直視してほしい。国際政治の本音は「どの国がどれだけの、実戦可能な軍事力を保有しているか、実際に戦争する決意があるか」を値踏みしながら、相手と交渉するものだ、という真実を国民にも早く気付いてほしいのだ。

 子供達に「戦争反対」などと言わせるバカげた教育しかしない、バカ教師を輩出してきた日教組は、少しは頭を冷やして反省し、「北朝鮮の独裁者を排除せよ」と子供に教えられるように、改心すべきだ。教師自身の自己改革も必要だ。
 そもそも、軍事組織として給料をもらっている防衛省の役人も、自衛隊員も、自国民が日本国の領土内から勝手に拉致されて、拘束され、自由を奪われているのを知りながら、何もできないことをまず恥じるべきである。

 国際テロとの戦いのため、インド洋での無料給油が、国際社会における義務だといくら米国から言われても、総理大臣は、それより前にまず「拉致というテロの犠牲となった自国民救済」を実行できず、そのまま放置して、「他のことに関心など持っておられるか」と、居直るべきなのだろう。
拉致被害家族を前にして、国民も、総理も、防衛省も、皆自らの無策、無為を謝罪すべきだ。

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