自信を持ちましょう

 さて、少し涼しい日も増えて、散歩など健康管理にかまけているうちに、よく見てみると、このブログの記事は9月末以来更新していないことに気が付いた。またもや、怠け癖が出てしまったというべきか。とはいえ、必ずしも怠けていたばかりではなく、読書の秋に浸っていた、ということも別の真実なのだが。そこで、アリバイとして、最近読んだ、或は読んでいる本を一部ご紹介するとともに、もう一つ、OECDの成人能力調査結果というのが出て、少し小生も、日本の教育制度につき、若干見直したので、そこにも触れておきたい。

1.最近読んだ本
その証拠として、最近読んだ書物の一部をご紹介しておく。
(1)『中国はもう終わっている』(黄文雄、石平共著、徳間書店、13年9月第1刷)
 この本は、基本的に、日本人を激励するために書かれたような本で、中国の経済、政治、思想などにわたって、どこに弱点があるかを厳しく評価し、中国はこれから退潮期に入ると予測している。今現在、安倍晋三政権という、なかなか頼りがいの在りそうな新政権が誕生して、極東における日本の地位が再生されつつあるように見える中、長年辛抱強く民主主義を築き上げた日本人に、信念を失わず頑張っておれば、中国と、これにすり寄っている韓国などは、自滅していくはずだ、と力強い声援を送ってくれている。元台湾人、元中国人の二人の英才が言うのだから、信用したい。また、このような声援を貰わないと、勇気が出ないようでは、日本人ももう少し自分を信じなさいと言いたくなる部分が、小生にはある。

(2)『古事記完全講義』(竹田恒泰著、学研パブリッシング、13年10月第1刷)
 この本は、元来が7枚ものDVDで販売されていたものを、1冊にまとめた由で、中身が523頁もあるが、価格は1800円と超お買い得と著者ご自身が推奨しておられる。
 大学生、一般人向けの講義をDVDでまとめ、しかもこの口語での講義内容をそのまま、テキストに移したものらしく、従って、口語体の文章は語り口そのもので、著者の漫談式の口調もあって、笑いながら読める、という特典がある。
 とはいえ、この著書の本当の目的も、万世一系の天皇家の統治の根拠を古事記に求め、八百万の神々に守られる日本という国体の素晴らしさを再確認して、日本人に自信を取り戻させよう、という著者の意図は、ある意味黄文雄、石平両氏と同じだ。

 また、明治天皇の玄孫という竹田氏は、純粋の日本人だから、中国系の上記両名とは違い(もっとも、ご両人は帰化されているようだから、日本人と見做すべきだが)、我々に対して「共にがんばりましょう」という姿勢だと見ればよかろう。
 基本的には、知っている古事記の話が多いのだが、その話についての解釈が斬新で、なかなか楽しい。とはいえ、一気に読み通す気が、少し他の本などにも気が散って、半分ほどで一時放置しているのは、いつものように小生の悪い癖だ。

(3)『出身地を知らなければ、中国人は分らない』(宮崎正弘著、WAC、13年9月初版)
 この本は、現在2/3を読了した段階だ。中国情報に詳しい宮崎氏による中国の各地域、各省に関する薀蓄を楽しめるほか、足まめに現地視察を重ねる同氏のジャーナリスト的な手法のおかげで、ほんの昨年、今年という時点での、現地に関する情報も満載なのが凄い。
 歴史にも詳しい著者だから、戦前、戦中の日本と、中国各地との歴史的かかわりとか、或は、中世期に日本の高僧の誰それがこの寺院で勉強した、というようなことまで書いてくれるから、それも楽しい。
 しかし、これから中国を旅しようという人向けには、中国新幹線の広範な完成によって、かつては長い旅を必要とした古都とか、有名観光地にも、省都などから1--2時間でさっと到着できるようになっている、などの現代中国の恐るべきほどの「現代化」事情も分かる。

 もちろん主題である、各地の中国人の気質という側面での記述も、興味深い面がある。言語、文化、食材、商人気質、などあらゆる側面で、多士済々というか、中国は、国内だけでも、国際的すぎて、決して一つの範疇では議論できないようだ。中国語の方言が、発音、言語体系として、どのように違うのか、小生にはあまり分らない部分があるのだが、ともかく、蒋介石が、国内旅行するときには、6名もの「国内用通訳」を同行させていた、という逸話だけでも、日本語との相違の大きさに絶句するしかない。

2.OECDによる成人能力調査http://blogos.com/article/71503/?axis=g:0など参照)
  Blogos掲載記事の冒頭部分は次の通り:「OECD(経済協力開発機構)は10月8日、世界24カ国を対象とした国際成人力調査の結果を公表した。
  この調査は、各国の成人を対象に、仕事や日常生活で必要とされる汎用的スキルを評価するというもの。日本は調査対象となっている3分野のうち「読解力」と「数的思考力」で1位となった。だが「ITを活用した問題解決能力」は10位と大きく順位を下げる結果となっている。」

  この結果に関しては、別途「国際成人力調査(PIAAC:ピアック)」として検索すれば、詳しい結果の表なども参照できるし、一部の大新聞でも報道された。
小生が注目した点は、二つほど。

(1)韓国の結果がさほどではない
  この調査では、いつもそうだが、大国の成績は日本以外ではたいして良くない、という。他方で、フィンランドなどの北欧小国の成績がぬきんでているようだ。この理由として、Blogos記事は、大国では価値観が多様化している、教育内容も各地で多様化が著しい、だから、基礎学力中心に教育する日本の成績が良いほか、一定の価値観でまとまることができる小国の教育制度も成果が上がり易い、ということらしい。

  上記のBlogos評価に対し、小生は少し違和感を持った。それなら、韓国の成績が、日本に相当遅れを取っているのはどうしてなのか?ということ。大学進学競争が激しく、秀才でないとサムスン、その他の有名財閥系企業に就職できず、落ちこぼれが決定してしまうという、厳しい社会だと言うが、その割には韓国人は勉学に励んでいない、ということなのだろうか?韓国も、さほどの大国でもないし(むしろ小国)、そもそも反日という価値観で一貫した教育に熱を上げ、韓国版日教組が、反日教育一辺倒による偏向を是正しようという、右派系の、良識派の「新教科書」を断固拒絶する動きが強いという。韓国教育界が、日教組と同じなら、どうして日本の日教組と同じ程度に、基礎学力を上げるという、普通の教育目標すら達成できないのか?
 (注:小生が、調査結果から、日韓の差異のみに注目して抽出した結果は次の通り:
調査結果概要の表1によれば、
①読解力平均得点・・・日本=1位、韓国=12位、②数的思考力・・・日本=1位、韓国=16位、
③ITを活用した問題解決能力・・・レベル2,3の成人のみ・・・日本=10位、韓国=15位、④平均得点・・・日本=1位、韓国=10位
。)

(2)中国は?
  今回の比較は、OECD諸国に関してだから、中国に関しては当然調査結果が見当たらない。中国も、最近は大学がやたらと学生数を増やしたせいで、毎年700万人以上が卒業し、その3割程度しか就職できないという=超就職難という。だからというか、そもそも人口が多いせいか、超優秀な学生らが、世界中に就活しているので、日本でも大企業などが、こぞって超優秀な大卒学生を採用しているとも聞く。
  すなわち、一般成人レベルでの学力などは、中国のように人口豊かな国については、さほどの問題とはならないのかもしれない。秀才だけでも、十分すぎる数がいるから。とはいえ、学力は無くとも、中国人の生命力、生存能力の高さは、世界有数であるに違いない。少なくとも、商才は凄そうだ。とはいえ、いずれにせよ、中国に関しては、OECD式調査での結果は不明ということ。(恐らくそれほどよくないであろう。)

(3)日本の学力テスト成績が、最近低迷していたというのは嘘?
  小生の感覚では、最近、世界のいろいろな比較で、フィンランドが圧倒的な教育大国で、逆に日本の教育制度の欠陥ばかりが目立つ、というような報道が多かったような気がする。NHKスペシャルなどでも、フィンランドの教育制度の素晴らしさばかり取り上げていたような。

  他方で、小生のブルガリアでの在住経験から言うと、フィンランド人は、夏になるとブルのような酒、タバコの安い国にバカンスできて、飲みまくり、事件、事故を多発していて、その意味では結構ブルの警察も手を焼いていたし、在ブル・フィンランド大使館館員も、自国民保護のため夏休みをとれず、小生にぼやきまくっていた・・・・つまりフィンランド国民が、それほど高い教育レベルの、素晴らしい国民には、必ずしも見えなかった。
  また、日本国内で言われる、北欧=夢のような理想の国々、という評価、幸福度の高い諸国という概念に、全く同意できなかった。例えば、北欧一豊かな経済力を誇るノールウェー(産油国だから)も、夏が短く、年中冬の気候で、楽しい気分になれないからか、国民は、しょっちゅうロンドンに来ては、息抜きしていた。
  ともかく、北欧を人間の理想郷のように言う議論には、小生は全く理解できないし、他方で、日本の教育に関しては、自分自身は、意外と学校生活を楽しんだが、日教組のばか教師に多く巡り合わせた、気の毒な人々も多かったのでは、と危惧していた。
  しかし、今回のOECD調査結果は、結局は、どういう訳か、日教組系ばか教師も存在したはずにもかかわらず、日本では教育制度が、それなりに機能し、結果を出している、ということを示していると思う。

  つまりは、この結果も、「日本人よ、自信をもって、今後も前向きに生きなさい!」と励ましてくれている、ということなのであろう。
  もう一つ、外国をかなり見てきた小生の感想を言えば、ふつうどこの国でも、自国を一番と考える国民が多いし、自国はだめだ、最低だ、などと書きたてるマスコミも少ない、ということ。他国のことなど、実はよく分らないし、自分はこの国に住んでいて、それなりに幸福だ、と肯定的に考える人が、後進国でも多いのだ。

  もっとも、EU加盟後のブルガリアに関して言えば、国民は最近は、共産主義時代の過去(25年ほど前)との比較では、ずいぶん文化的な生活、文明的な生活ができるようになったにもかかわらず、EU平均値との比較ばかりしているから、自国が貧しい、自国は遅れている、早く幸福になるには、EU先進国に移民して、高い給与をもらう方が手っ取り早い(自国の成長を待ってはおられない)という気分が強すぎるようだ。
  実は、最近の中国人も同じらしい。毛沢東時代に比べれば、ずいぶん成長し、文明的な生活ができるようになったはずなのに、人々の夢は、「ともかく外国に出て、お金儲けをして、幸せになりたい」ということであるらしい。もっともこの点に関して言えば、共産党の支配する中国から、何とか脱出して、自由に自らの才能を発揮したい、という、そういうことができるようになってきた(出国の自由が、かなり実現できるようになった)ということで、中国人の境遇も、昔に比べればずっと改善されたのだ。


この記事へのコメント

mugi
2013年10月13日 21:15
こんばんは。

 記事で挙げられた書物はどれも未見ですが、興味深そうな内容ですね。蒋介石が国内旅行する時に、6名もの「国内用通訳」を同行させていたという逸話は、私も絶句しました。「朝鮮(韓国)人による日本人取り扱いマニュアル」を紹介したサイトを見ましたが、隣国との闘いは腰を据えないといけませんね。
http://bakankokunews.blog.fc2.com/blog-entry-348.html

 そして記事に見るフィンランド人の民度には驚きました。とかく日本では北欧諸国を持ち上げますが、今やネットでも実情が紹介されている始末。他国のマスコミの事は知りませんが、日本ほど自国はだめだ、最低だ、などと書きたてるマスコミも稀ではないでしょうか?
 特に不快なのは中韓、殊に後者を異様に持ち上げること。日本人を自信喪失させ、後ろ向きにするのが目的と見るのは決して邪推ではないはず。売国と見なされた新聞雑誌社を焼打ちにするインドが羨ましくさえ思います。
2013年10月14日 10:32
こんにちは、
 中国、韓国に関しては、バカバカしいからもう対等に付き合うとか、相手の声に耳を傾けるとか、そういうことは止めにして、放っておきたいと思えます。
 単に不思議な生き物を観察する、そういう科学的、心理学的興味でフォローしておけば足りるのかも。しかし、外交という側面では、姫の勝手な反日宣伝は放置すると危険です。事実をきちんと反論していかないと国際社会で損をする。
 
 対中国では、日本人の教養、日本語の文化背景から言って、漢字を撤廃するとかには突っ走らず、残したことは、今のPCで変換が可能な時代となったので、正しい選択だったと思う。最近の歴史研究では、かつて国風文化一色と見られた平安時代に、実はより深い「唐風文化の吸収、天皇の皇帝化」などの現象も見られたという。
 他国の文化に学ぶことで、国家が成長できる時もある。明治維新前後に、欧米文化、文明を適切に勉強したことが、今日の日本を築いた。しかし、西欧語を漢語で翻訳するという方式を編み出したことで、日本の近代化が促進された。

 
2013年10月14日 10:36
(続)
 北欧が気の毒なのは、太陽の恵みの薄さ。太陽の恵み、という視点で見てみると、アジアは恵まれていると思う。西欧諸国も、暮らしてみると、光が足らない!!英国の緯度が、北樺太ですから、太陽が弱い、日光が弱い、雲が何時も不気味に蠢いている・・・なんとなく憂鬱となる。特に英国よりも涼しく、太陽が弱いアイルランドに住んでいた時は、なんでこんなに日光が弱いのだ、薄暗いのだ?というのが毎日の不満だった。もちろん気温も低い。

  夏も涼しいので、冷たいビールが楽しくない。常温のビールの方がましと感じだ。実は、西欧でビールを冷やして飲むようになったのは、ほんのここ20年ほどのことではないだろうか。バーでも、ビールは冷やさずに提供していたのです。

 ビールを冷やす、ウイスキーに氷を入れ、オンザロックで、或はハイボールで飲む、などは、米国、または日本から入った習慣で、極めて近年の流行だと思う。気候が涼しすぎた欧州でも、近年の温暖化で暑い夏があり、冷やしたビールなどが受け入れられたのでしょう。
  幸福感は、ほんの少しの温度差でも変わってくるのかも。ともかく、自国は不幸で、北欧が理想郷などとは、夢にも思わない方が正しい。寒冷地獄、雪地獄と素直に見た方が正しい。

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