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zoom RSS 中国にすり寄り、北朝鮮の合併を夢見る朴槿恵大統領

<<   作成日時 : 2015/09/08 19:53   >>

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  9月2日に訪中し、習近平総書記からの「盃を受けた」と論評された朴槿恵(パク・クネ)大統領に関し、当然と言うべきか、いざと言う時には米軍の支援を期待しつつも、他方では中国にすり寄って、中国の黙認下で、経済疲弊が甚だしく、時折飢餓で国民を大量死させている断末魔の北朝鮮を吸収合併しようともくろんでいる、との評価が出てきているようです。

  我々日本人の期待としては、北朝鮮には対中関係を好転させて、きちんと「緩衝国」(自由圏と共産党独裁体制国圏との間の緩衝国)としての役割を演じ続けてほしい、という期待と、少しは中国を見習って、経済分野だけでも資本主義手法を取り入れて、国民に豊かな食生活を味わわせてやりたい、その方が、国家としても長持ちするのに、という気持ちもある。

  ところが、元来が半島民族としての「本能」と言うか、ナショナリズムと言うか、北朝鮮は中国に敵意を持ち、他方では、南に対して横柄に「経済支援だけよこせ」と言う態度だから、誰も相手にしなくなるとも言える。特に日本に対しては、拉致被害者を返す気も無いくせに、経済的利益だけは継続したいので、制裁を緩和せよと勝手なことを言う。北朝鮮が、一番期待できるのは、日本国内の朝鮮総連からの資金搾取なのだが、日本政府の監視がきつくなって、北朝鮮への送金が途絶え、外貨不足に陥っている、と言うのが北朝鮮の実情だろう。

  最近の南北の、非武装地帯(休戦ライン)を挟んでの対決の時も、小生は、石油備蓄不足の北朝鮮が、数か月間も本格的な「戦争」を戦えるはずが無い、必ず妥協してくると予測した。北の交渉官たちは、交渉を通じて「何とか韓国から食糧、肥料などの支援物資を獲得しよう」と思っていたはずだが、予想外に朴槿恵(パク・クネ)大統領が強硬路線で、経済支援を引き出すどころではなかった、と言うのが本当のところであろう。金正恩(キム・ジョンウン)第一書記は、賭けに負け、朴槿恵(パク・クネ)大統領が北京で脚光を浴びる姿を、爪をかじりつつ、苦虫を噛み潰すしかなかったのだ。

  しかし、もし朴槿恵(パク・クネ)大統領が、南北合併を夢見ているとすれば、今後の極東アジア情勢は、思いもよらぬ危機に直面する恐れがあるので、このニュースは注視する必要があると思う。
  以下に、最近小生がドキッとした報道を取りまとめる。

1.中国は韓国主導の半島統一を促す、との観測9月2日付産経紙「正論」欄記事、題名『中韓「準同盟」に日米でくさびを』、筆者:西原正(まさし)平和安全保障研究所理事長
   (注:この論文の最後の方だけ以下に要約する。)
  東アジアの安全保障を考える際、韓国は、米国、ロシア、日本などとの関係を維持し、大国間のバランスを取ろうとするであろうが、長期的には中国の影響下に入ると想定すべきだ。
  南北間の軍事的緊張は、8月25日に北朝鮮側の譲歩で、決着した。朴大統領の強硬姿勢が奏功したとされているが、背後には中国の圧力と南への保証があったと見るべきだ。
  他方、北朝鮮の体制崩壊を懸念する中国が、中朝国境に人民解放軍を集結させ、住民の中国側脱出阻止に備えている、と言われる(注:中国は脱北者たちを保護せず、発見次第、北朝鮮に送還している)。
  中国と韓国は「協商」乃至は「準同盟」に近づいているようだ。中国は韓国主導の半島統一を促すことになりそうだ。南北の不測の軍事衝突には在韓米軍が韓国軍と共闘して対処するとしても、朝鮮半島が韓国主導で統一に向かえば、中韓は米軍の韓国撤退を促すだろう、そうなれば朝鮮半島は中国の影響下に入っていしまう。

2.中国から盃9月7日付 日経ビジネス紙、http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/226331/090400012/?rt=nocnt、題名:『韓国は「帰らざる橋」を渡る:「非民主国家連合に参加」と世界から見なされた朴槿恵』、筆者:鈴置 高史(すずおき・たかぶみ)
  朴槿恵(パク・クンヘ*)大統領が中国の抗日式典に参加した。韓国は米国陣営から中国側へと大きく踏み出した。この国は「帰らざる橋」を渡っている。
   (*小生注:筆者は、韓国勤務経験がある専門家なので、筆者が書く通り、クネではなく、クンヘが正しい発音らしい。昔、盧泰愚(ノ・テウ)大統領の時、英語ではRohと書くので、韓国人になぜNoと書かないのか?と質問したら、「No」は欧米で印象が悪いからだ、との回答で驚いたことがある。体裁、対面についてはうるさいのが韓国人だ。確かに、クンヘの「ヘ」は日本語では、悪い音だ。)

(1)中国から盃
  9月3日に北京で開かれた抗日式典――抗日戦勝70周年記念式典に朴槿恵大統領が参加しました。
鈴置:これで韓国は一気に中国側に寄りました。同盟国である米国の要請を無視し、その仮想敵の言いなりになったのです。韓国人は米中等距離外交を展開しているつもりです。しかし周りからは「中国から盃(さかずき)をもらった」と見なされました。
  韓国は米国とはまだ同盟を結んでいますから、北東アジアには実に奇妙な――米中対立が深まる中、米国の同盟国が中国と行動をともにするという、奇妙な構図が出現したのです。

(2)天安門の衝撃
  天安門の壇上で習近平主席が演説しました。その真下の雛段(ひなだん)で、朴槿恵大統領はプーチン大統領と並んで演説に聞き入りました。
鈴置:そんな3ショット映像を見た多くの人から、質問が寄せられました。海外の研究者、外交官を含みます。
  「韓国は米国から離れてやっていけるのか」「米国はどんな罰を韓国に与えると思うか」――など、韓国の「離米従中」に首を傾げる声ばかりでした。
  欧州や米国では「離米従中」はあまり知られていませんでした。これを機に世界での韓国のイメージはがらりと変わると思われます。
  神戸大学大学院の木村幹教授は以下のように語っています。
   「朴槿恵大統領が習近平主席だけではなく、プーチン大統領とも天安門で並んだ映像が流れたことで米欧、ことに欧州では韓国への違和感が一気に増すだろう。ウクライナ問題により、欧州などではロシアに対する不快感が増している。
   国際刑事裁判所(ICC)から逮捕状が出ているスーダンのバシル大統領も抗日式典に参加した。人権問題を重視する人々には、今回の式典はあたかも中露両国を中心とする「非民主主義国家連合」のイベントに映ったかもしれない。そこに韓国が「主要メンバー」として参加したことは、国際社会における韓国の印象に少なからず影響を与えることになるだろう。」
  原注:●軍事パレードを参観した注目の海外要人
 ロシア プーチン大統領
 韓国 朴槿恵大統領
 南アフリカ ズマ大統領
 モンゴル エルベグドルジ大統領
 カザフスタン ナザルバエフ大統領
 北朝鮮 崔竜海(チェ・リョンヘ)労働党書記
 スーダン バシル大統領
 国連 潘基文(パン・ギムン)事務総長
  (注:欧米主要国は閣僚や駐中国大使らが参加、日本は駐中国大使も欠席。

3.韓国人の大陸志向9月5日付産経紙、原題:『韓国の大陸志向 吉か凶か』、http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20150907/frn1509071140004-n1.htm、筆者:在ソウル産経紙記者:黒田勝弘
  北京・天安門広場で、中国の習近平国家主席やロシアのプーチン大統領とともに軍事パレードを参観する朴槿恵(パク・クネ)大統領の姿を見て思い出したことがある。

  父・朴正煕(パク・チョンヒ)が青年時代の1940年、韓国で小学校の先生を辞めて満州軍官学校(注:満洲国の士官学校)に入学した後、満州から故郷の教え子に送った手紙のことだ。手紙には「満州の広々とした荒野で砂塵の舞う中を堂々と馬に乗っていく朴先生の姿を本当におまえたちに見せてやりたいものだ…」と書かれていた(趙甲済(チョ・ガブチェ)著、永守良孝訳『朴正煕−韓国近代革命家の実像』から)。

  父は当時、日本の満州進出に乗って青春の夢を北方大陸に託した。今また娘・朴槿恵が新たな「韓国の夢」を北方大陸に賭けようとしているように見える。中国、ロシア、モンゴル、カザフスタン、ウズベキスタン…大陸国家が目立つ天安門に並び立った彼女は、韓国の“大陸勢力化”を目指しているのだろうか。

  朴槿恵大統領の政権公約に「ユーラシア・イニシアチブ」というのがある。朝鮮半島からヨーロッパにつながる鉄道を軸に、ユーラシア大陸にさらなる経済発展の舞台を広げようという構想だ。

  そこで昨年の年頭記者会見では「統一大当たり(テバク)」論を披露し、北朝鮮への関心を国民に訴えている。ちなみに今年の夏の韓国はシベリア鉄道横断紀行やユーラシア自転車旅行など、マスコミ主導で“ユーラシア・ブーム”だった。

  しかし北方ユーラシアへの発展構想の問題点は北朝鮮だ。ここがつながらないことにはユーラシアと結びつかない。だから何としても南北関係改善と南北統一への展望がほしい。

  朴大統領は8月で5年任期の後半に入ったが、内政ではこれといった業績は見当たらない。残る望みは「北」だけかもしれない。これには「北方大陸」の意味も含まれるが、不透明な北朝鮮だけに、こちらの「北」については、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記との初の南北首脳会談もありうべしだろう。

  朴大統領の対中接近の最大動機は「北」を何とかしたいためだという。しかし韓国はこれまで「北」が閉ざされることで島国化*し、日米など海洋勢力と手をつなぎながら現在の繁栄を築いてきた。朴大統領の北方志向は海陸・均衡策のようだが、この国家戦略転換(?)の賭けは吉と出るか凶と出るか

  (*小生注:要するに、北朝鮮が中国の傀儡国的な存在として、大人しくしていてくれれば、極東アジアの安保体制としては、好ましいし、韓国としても、背後を気にすることなく、日米と言う海洋勢力側に追随していけるはずなのだが、残念ながら北朝鮮は、中国を警戒し(これには当然そうなるべき歴史経緯がある。基本的な対立は、共産党独裁国家のはずが、社会主義ではありえない、「世襲制の金王朝」として存続したため、過度の対中警戒観を自ら高めた、ということ)、自前の核戦力を保有することで体制の生き残りを図った。
  この故に、石油の安定的輸入とか、そういう軍需物資の調達面でも困難を抱えるようになり、北朝鮮情勢が中朝対立+経済的停滞で不安定化したので、韓国としては、常に背後を警戒しなければならなくなったのだ。
  つまり、韓国としては、北朝鮮が中国の傀儡でも構わないから、大人しく中国の指導通りに安定してくれればよい。とはいえ、既に北の経済は破綻しているので、中国としても、丸抱えは嫌なので、韓国と共謀して、「核兵器冒険」を北に止めさせ、大人しくさせたいので、上手にクーデターなどを起こして、韓国主導の合併をやらせたいのであろう。
  しかし、北の消滅は、韓国に対する中国の直接的な影響力増大、「子分化(属国化)」を意味するので、日本の安保に対する脅威度は格段に増すであろう
。)



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