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zoom RSS 衰退期を幸福に生きる術

<<   作成日時 : 2009/11/30 11:22   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 4 / トラックバック 0 / コメント 4

 さてかなり長い間自分自身の執筆を忘れていました。数少ないこのブログの読者達にも、新しい読み物を提供すべきですが、最近はTVで「事業仕分け」人達が活躍していたり、「坂の上の雲」など面白いTV番組が多くて、完全に受け身になっていました。少しは、自分自身の脳髄を働かせてやらないと、我々老人としては、脳細胞の劣化を懸念せねばなりませんね。今日は、衰退期に入った国民が、小さい幸福感に満足して生きる道を説明したい。自分の国を信用することこそ、幸福への近道でしょう!!

1.「坂の上の雲」
  昨晩(11月29日夜)のNHKで「坂の上の雲」の初回版を見ました。食うものにも困る極貧社会の中で、東京へ出て大物になり成功してやるぞと言う野心に溢れる青年達の幼少期、虐めも喧嘩も何でもありの中で、たくましく、図太く成長する少年達、大人達からチャンスを与えられて故郷を出奔する経緯・・・・戦後期のわれわれ団塊世代にも通じるというか、それ以上に底辺からの出世物語のエネルギーを上手に描いている感じです。
 成長期を終了して、景気後退期、不況時代に入った現代青年達の、ある意味少しは気の毒な現状と比べても、やはり明治初期の経済状態は、もっともっと悲惨だったけど、皆が野心に燃えていたなーと感慨深い。
 この番組の後に同じくNHKが放送した「チャイナ・パワー」も、エティオピアの僻地に携帯電話の中継塔を建設して回る、大学卒すぐの若き中国人達のエネルギー溢れる「猛烈社員」ぶりを描いていて、まるで60--70年代の日本の商社マン達の活躍ぶりに似ていると、感心してしまった。中国は、政府系の「開発銀行」が金を貸し、その資金で携帯電話会社が進出して、エティオピア市場を独占しようとしている!!70年代の日本の商社マン達が、同じようにOECFの円借款資金を先導役として、メーカーとか建設会社とかを手下に使って、後進国に船とか発電所とか精油所などを売りまくっていました。中国がしていることは、40年ほどの時間を経て、過去の日本がしていたこととも言える。
 日本で、明治期の「坂の上の雲」を回想している今、中国はアフリカ、その他世界中で、今現在「中華版・坂の上の雲」を目指して上昇中です。世界史の中では、成長センターが次々に移動していく、ということでしょう。

2.縮み思考の「事業仕分け」に賛成、タバコ増税に反対
  成長期経済が「坂の上」を目指せるのに対して、小渕恵三首相時代に建設国債、赤字国債を刷りまくったのに、結局は再び成長軌道に戻ることはなかった日本経済は、明らかに衰退期、停滞期、成熟期に入っているのではないでしょうか?

 そういう成熟期の経済においては、赤字国債をこれ以上乱発しても、国家経済を好転させることは、もはや不可能で、むしろワークシェアリングとか、帰農とか、そういう、より消極的な縮み思考での、「幸福感」追求路線程度が似合っているような気がする。
  やたらに、ラーメンの美味を競ったり、安い食材でグルメ食を作るなどという下らないTV番組が流行っていることなども、そういう風に、慎ましい生活に戻りつつも、幸福感を追求するという時代になっているからだと思う。未だに一部の経済学者達が、昔のナチス・ヒトラー式経済学と同様に、国民の貯蓄が十分あるのだから、国債を更に刷って景気を良くし、雇用を創出すべきなどと、相変わらずケインズ学派経済学の教科書を説いているのは、バカの一つ覚えにしか見えない。

 その意味では、「事業仕分け」にしろ、赤字財政是正策にせよ、国家の財政もきちんと収支を将来的に均衡させる方向で、縮み思考で対応する方が、何となく上手くソフト・ランディングできるように思う。
 青年達も、昔のような野心は棄てて、こぢんまりとラーメンの美味を探求したり、下らないAKB48グループに熱を上げているのが、お似合いというか??少しバカにでもならなければ、憂鬱でしょう!!
 小さい金額で幸福感を国民に持たせるべき時代に、タバコの一服に重税をかけようとしていることも、時代の流れを読み違えているとしか思えない!!愛煙家の小生は、タバコ税増税は、低賃金労働者からも楽しみを奪うから、また低収入年金生活者からも慎ましい楽しみを奪うから、絶対に反対です!!!
(注:嫌味たっぷりに書きましたが、節約志向で財政も縮減すべきと言うのが、小生の意見です。)

 ともかく、危険な新政策ばかり乱発している鳩山政権で、唯一成功しているやり方が、今回の「事業仕分け」だと思う。国民も「無駄を節約して良かった、おかげで健康保険とか年金の方の資金手当は何とか目処が付くのではないか」と期待しているはず。来年は、もっと早くから、時間を更にかけて「事業仕分け」で予算をぶった切って欲しいものです。仕事を減らして、同時に中央官庁から官僚も減らして、入国管理官、税関職員、公立病院医師など、必要だが人員不足な現場の方に人員配置換えすべきなのです。

3.社会の安定こそが幸福の鍵
  ともかく、日本人の間には、悲観論とか、「どげんかせんといかん」主義が横行しやすいのですが、相対的に見れば、日本ほど幸福で、上手く行っている国は少ないのです。治安も良いし、税金も必ずしも高くはないし、酒もタバコも安くて(今のところ)、皆が小さい金額で、それなりに毎日幸福感に浸れるし、おいしい食材にも恵まれています!!
 世界中見回しても、これほど全ての側面で、発達し、文明化され、気分良く住める国家は珍しいのです。最近の若い人は、正直というか、冒険心が足らないというか、口で不平を言う割には、そのことを知っていて、外国に留学する意欲も減退しているし、外国移住の意欲も低い!!

 確かに、我々の青年期も、必ずしも海外進出は多くはなかったけど、それは当時(60年代後半から70年代初頭)航空運賃が今に比べてやたらに高価で、しかも外貨統制(外貨に交換できる金額に制限が設けられていた)があって、外国に出かけて勉学するとか、留学する、などと言うことは、そう簡単ではなかったからです。今の時代、外国での物価は、日本円が1ドル=360円の時代に比べて、1/4ほどの安さだし、航空運賃も昔は欧州に行くとなると60万円以上かかったのが(しかも当時の平均賃金は、2--3万円!!)、今では20万円用意すれば十分可能だ。それでも、海外雄飛意欲が若者の間に乏しいと言うことは、毎日の美食に慣れていて、海外の不味い食事に耐える自信もないとか、日本語無しの環境で、感覚の違う外国人とは話が合わないだろうとか、縮み思考の人間が増えているからでもあるでしょう。

 世の中がそういう趨勢ならば、それはそれで、それに相応しい縮み思考で、政府も小さい政府を心がけ、財政を切りつめるし、個人も自分の貯蓄を大切に守り、小さな幸福に浸る工夫をすればよい。自宅で鍋物をつつく、美味な第3のビールを嗜む、一服のタバコに一安心!!平和で楽しい日本ではないでしょうか?

 不況の中でも、結構楽しめるはずの生活、そういう日本社会を築き上げたのが、今の老人達ではないですか。医療費、年金に金がかかりすぎるなどと、変な言いがかりは止めましょう。景気対策といって下らぬ建設国債、赤字国債を乱発するから財政赤字が増えたのであって、老人達が贅沢をしたからではありませんよ!!何よりの貢献は、「正義は貫かれうる、警察は信用できる、治安は良好、安心して暮らせる」などの、安定した社会を創り出すことに成功した、日本国の明治期以来の先人達の、倫理観、勤勉性が、日本国民として自国民への信頼感を創出したのだと思う。これこそが最大の遺産の一つでしょう!!


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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
 何年か前、元駐日インド大使アフターブ・セット氏の著書『象は痩せても象である』を読んだことがあります。セット氏は'60年代に日本留学体験があり、その時の日本人の凄まじいエネルギーを感じたそうです。バブル崩壊後の日本人は自信喪失気味だけど、明治時代には今よりも遥かに自殺者は多かったはず、の言葉にハッとさせられました。確かに明治には立身出世の気概に溢れる若者もいる一方で、没落、破滅した者も多かったことを、インド知識人によって知らされました。

 愛煙家にはタバコ増税の言葉だけで煙たいでしょうが、愛飲家にも第三のビール増税は、泡を吹かされた思いです。取り易いところから取るのは、何とかならないものでしょうか。
 先月、拙ブログに以下のようなコメントを頂きましたが、主旨は貴方の主張と同じだと思います。。
−山本七平は「空気」に批判的ですが、空気を読んで短期的に損害を受け入れた人は信用という長期的な資産が得られ、その信用が社会を安定させるというのは、外交にとっても重要と思うのですけどね。
mugi
2009/12/02 22:07
mugiさん、コメントありがとう。
 まあ、小生の感じでは、戦後の時代、おやつも、夕食も、サツマイモのオンパレード、おいしい砂糖を使ったお菓子など見たこともなかった世代の我々は、栄養バランスが悪く、手は霜焼けになるし、青ばなはたれるしで、みっともなかったけど、そういう野蛮な時代は、精神的な悩みも少なく、生き生きしていたよう気がする。勉強を大切と思う人も周囲に少なかったし。その当時も、金持ちの子弟は、何となく我々悪ガキに比べるとおとなしくて、偏屈だったような。
 ともかく60年代は、飲み屋なども、トイレは汚いし、今から見れば薄暗い感じのところが多かったけど、それでも滅多にいけない(金がそもそも無いから)ところで、飲んべい達が羨ましい時代。サラリーマンは、「スーダラ節」のように、ともかくがむしゃらに働き、冒険しながらも、遊びまくって、飲みまくって、無責任に騒いでいたような。
 ともかく高度成長期には、人間はすさまじいほどのエネルギーを発揮するし、そうしないと会社から首を切られる!
 さて、しかし、明治時代に自殺者が本当に多かったのかどうか、統計があるのでしょうか?
 それから、「空気を読んで云々・・・」のコメントは、小生には意味不明ですが。小生自身は、必ずしも空気を読むことがよい、とも単純に考えないのです。
室長
2009/12/03 18:39
 題は失念しましたが、明治時代の暗部を書いた歴史本で、自殺者や精神を病んだ者もかなりいたという記載がありました。この時代の正確な自殺の統計があるのかは不明ですが、セット氏もおそらく日本近代史を調べて、バブル崩壊の頃より明治の方が自殺が多かったと書いたのだと思います。士族も多くが没落したし、激動の時代でもありました。

「空気を読んで云々」とは、拙ブログへの「motton」さんのコメント引用です。
http://blog.goo.ne.jp/mugi411/e/e7822be8fb7ba2df91d55ef5f909b2fa

 私も必ずしも空気を読むことがよいとは思えませんが、不本意ながら「長いものに巻かれろ」を強いられることがありますね。空気を読んで、面従腹背の処世術も時には止むを得ない。
mugi
2009/12/04 21:19
mugiさん、
 丁寧に回答いただき恐縮です。明治期の自殺者、まああのころですから、統計数値など無いでしょうね。しかし、士族の没落とか、不平士族の反乱とか一種の計画的自殺は多かったのでしょう。他方、自らが本当の競争に参加するのではなく、無謀な反乱で、不平士族を引き連れて「計画自殺」という、西郷隆盛のやり方は、未だに小生には謎です。実は、大久保を助けるために、不平士族を道連れに自殺の道を選んだ、ということなのか?
 motton氏の「空気を読む」ことで、日本国家としての「信用」を積み重ねるという外交についての解釈は、当たっている部分があると感じました。鳩山政権が、その蓄積された外交面での信用という遺産を食いつぶしている、ということも、よく分かります。小生も書いたことがあるように、鳩山は、やはり盧武鉉政権と同じで、対米嫌がらせ政権に陥ってきていて、その間韓国は、李明博政権で、国際的信用を回復している、と見えます。
 エー現実にサラリーマンしていると、空気を読んでしまう必要もあるというご意見、もちろんその通りです。特に職場では、序列もあり、上のものが強く主張したことには、なかなか逆らえないですよ。だから小生は、機先を制する形で、皆より先に自説を開陳したりして、煙たがられました。腹にためておくことは、精神的に良くないので。隠居すると、その遠慮の必要性もなくなりますが、あまり自説を開陳する場もないので、このブログをやっている次第です。
室長
2009/12/07 10:22

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