ブルガリア研究室

アクセスカウンタ

zoom RSS 検察とマスコミが米国の道具

<<   作成日時 : 2014/05/04 17:10   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 2

  さて、最近ブログ更新が遅れていて申し訳ないです。悪性の風邪にやられて、ここ1週間体調がすぐれないほか、気分がますます悪くなる(とはいえ、実に説得力ある)書物を読んだせいです。
 以下に、小生の晴れない気分を説明します。

1.自分の専門分野では、限られた情報源でも大丈夫との自信
 さて、このブログでは、本題として「ブルガリア研究」を掲げているし、小生は05年3月にブルガリアを去って以来は、同国に足を踏み入れないまま、novinite.comという英語によるブル・ニュースサイト(このサイトを運営しているのは、ユダヤ系の資本家で、ブル国内で広告・宣伝業企業を運営している人物)のみをほぼ唯一の情報源として、時折ブル情勢を紹介してきました。

 そのように限定された情報源でも、長年のブルガリア在住経験などから、ブルガリアに関する情勢については、自分自身の勘だけを頼りにしつつも、何とか間違いなく、推論できるという自信の下に書いてきました。

 最近の例では、Boyko Borisov前首相に対するマスコミの追い落としキャンペーンとか、ボリーソフの率いるGERB党幹部らに対する追及に、新任の検事総長がやたらに活躍したりして、早期総選挙を実現させ、BSP(社会党)主導政権を誕生させた、その裏には、CIAの工作があったらしいこと、そして米国の意図としては、ブルにプーチン式の半独裁政権を継続させたくなかったらしいことなどを指摘してきた。また、最近のトルコの政局でも、エルドアン政権に対して、トルコの警察・検察などが汚職追及キャンペーンを仕掛けた裏には、もしかすると、CIA、米国が、トルコに、宗教色の強い、しかも独自色の強い政権が確立されることを嫌っているのではないか?と想像、推理してきました。実は、これらは、本当に、小生の勘だけで書いていたのです。

2.CIAが日本でも、検察特捜部とか、朝日・読売新聞を使って政権を交替させてきたとの『戦後史の正体』による暴露
 
  ところで、最近小生は、読むべきではない本だと、秘かに警戒しつつも、結局誘惑に負けて読んでしまった書物があります。この本に関しては、小生自身の「親米保守」という立場から見て「やばいこと」が書いてありそうだ・・・・と事前に予感ができたし、更には、小生も完全な素人でもないので、日米関係の裏側を少しは覗いたこともあり、この故に、米国+CIAが、いかに執拗に、日本の針路を妨害したり、出過ぎた釘として頭を挫いたりしてきたか、を推察できたので、全体像などは見たくない、と思ったからです。この本こそが、孫崎享(ウケル)著の『戦後史の正体:1945--2012』(創元社、2012年8月)です。

 この本を読むと、小生が勘で推理していた、他国への内政干渉(小生は、バルカン半島のブルガリアとトルコに関してのみ推理したのだが)として、CIAが、@検察庁を使ったりするとか、或はA主要マスコミ(日本では、読売新聞と朝日新聞がCIA御用達だという)を使って世論を誘導し、政権を追い込み、米国に協力的ではない、或は米国の国益を害した政権に報復し、内閣総辞職とかに追い詰める手法が実証的に暴露されています。
 つまり、小生が勘のみで導いた結論をきちんと実証しているのです。びっくりです。

3.外務省では異端扱い?
 孫崎氏は、外務省の中でも異端視されているらしいし、この著書も反米的ということで、朝日、その他の大マスコミも、あまり取り上げていないように見えるし、小生の愛読紙産経でも、取り上げていたかどうか記憶にないけど、一応一時的にはベストセラーとなったらしい。小生も、なんとなくこのような本が出版されたことを承知していたけど、孫崎氏について、さほど良い印象も無かったので、これまで無視してきた。ところが、最近Book Offでこの著書が半値で売られていたので、一応読んでおこうと買い求めたのだ。

 そして、ここ3日ほどかけて全文を読んでみて、本当に驚いた。小生の経験から見て、この本に書かれていることはすべて事実であると信じうるし、嘘は一つもないとほぼ確信ができるのです。内容的には、「親米保守」の人間にしてみれば、米国による日本国に対するあまりの内政干渉振り、自国の国益にのみ沿った一方的な日本への干渉、政権のすげ替えなどの汚い工作(特に田中角栄、小沢一郎排除のために検察特捜部を使った許しがたい内政干渉)など、本当に腹立たしい限りです。そして、この本に沿って、我々も日本の政治家に関する評価をやり直した方がよいと思う。

 この本で唯一心温まる思いがしたのは、ライシャワー大使という、本当に日本のためも思ってくれた米国大使が存在した、ということを確認できたことです。

4.親米保守・・・コストとメリットを図り比べつつ、ドライに対応しよう
 上記の記述からは、親米保守の小生の立場が揺らいだような印象を読者に与えかねないので、一言付言すべきであろう。
 小生は、ソ連という「悪の帝国」の傘下に置かれたブルガリアなどの旧東欧の小国が、社会主義とか、共産党とか、そういう機能しえない社会体制を強要され、経済が機能できず、市民的自由も失われた、そういう哀れな体制を長年観察し、研究したので、孫崎氏の暴露を読んでも「親米保守」という岡崎久彦氏流の路線から外れようという、そういう意識は今も皆無です。戦後の国際社会の中で、日本の選択肢として、ソ連と米国とのどちらかを取るしかない中で、従米路線を取ったのは正しいし、今の時勢の中でも、中国と米国のどちらと仲良くするかと言えば、やはり米国しかありえない・・・そういう意味では、何ら立場を変えようもない。

 とはいえ、米国が、その外見として宣伝している、「国益を度外視して人類のための政策を採用する」とか、そういう風に勘違いしない方がよい、米国も自国の国益で動く国で、しかも他国の内政にまで干渉する国なのだ、という点を、忘れてはならない、ということ。

 結局、日本が自国の国益を守り、本格的に危険な外部からの侵略とか、攻撃とかに対応していくには、やはり日本は「より信用できる陣営に与して、多国間防衛協力体制を組んで、集団的安保体制の中で自存、自衛を図るしかない」。それ故に、その時々の「コスト」と「メリット」をきちんと計算しつつ、対米追従するしかないことが多いということ。しかし、同時に、この著書をきちんと踏まえて、従米の際にも、それなりのコスト計算して、値引き交渉もしつつ、ついていく・・・というのが正解だ、と思う。(注:孫崎著を読んだ印象では、値引き交渉もやりすぎると政権にとっては危険なようで、要するに日本は、米軍占領状態終了後も、そして21世紀になった今も、半独立国扱いだ、ということらしい。)

5.対米関係の「虎の尾」2か条
 
  この著書によると、日本国政府、首相が犯してはならない対米政策上の「虎の尾」とは、@日米地位協定の改訂(米軍が、日本国内の基地を自由に使う権利を縮小しようと試みること)と、A対中関係を勝手に改善し、対米関係より重視するような姿勢を見せること、の二つだという。

 最近の新聞報道などからは、日本が「歴史認識問題」などで、中国、韓国などと対立していることを米国が憂慮しているような、そういう米国内の論調があるようにも見えるが、本当のところは、全くそんなことはないらしい。米国としては、日中韓3国が仲良くして、米国に対抗することこそが悪夢であり、相互に仲が悪いのは、実は本心では大歓迎なのだ!

 尖閣諸島問題も、実は田中角栄政権が、米国より先に対中国交を回復したことに激怒して、キッシンジャーが日本の立場に冷淡な態度を取ったことが、米国のあいまいな態度の始まりとこの書物では指摘されている。

6.欧米での反日宣伝における中韓提携には、日本も腰を据えて宣伝戦を展開すべき
  最近の習近平(Xi Jinping)政権の異常なほどの対日悪罵宣伝戦への傾倒ぶりも、今のところ米国が本格的に対中関係悪化への路線を進まないように、米国世論を「反日」に誘導することで、「反中国世論」への傾斜を逸らす作戦であろう。なぜなら、実は今中国経済はゼロ成長に陥り、国内での民心把握にこれまでのような経済成長の余禄を使うことが難しくなり、習近平政権としては、思想引き締め、治安措置強化などしか方途がないので、唯一の政策としては「対日憎悪、日本虐め」で民心のガス抜きを図る以外に知恵がないのだ。
 同じく、対日憎悪しか有効な人気取り政策を見つけることができなかった韓国の「姫君」は、交通機関の安全無視、安全対策の欠陥振りから、自滅の道をたどっている!
 日本としては、今のところは、中韓が提携しての欧米における「反日宣伝戦」に対して、種々の反論を英文できちんとインターネットで発信していくこと、この方面での論戦には、絶対負けない体制を整備すること、であろう。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 1
なるほど(納得、参考になった、ヘー)

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんは。

 更新が止まっていたので、もしかして体調不良?と心配しましたが、再開されたのは何よりです。

 孫崎氏の本は未読ですが、さもありなん…ですね。先日、室長さんの紹介された『陰謀の世界史』を読了しましたが、同じ著者の『スパイの世界史』には米国による各国への工作が載っています。マスコミはもちろん司法行政にも介入、干渉するのです。何年も前の河北新報には、1963年にハーバード大教授が提出したパラオ報告書の一部が紹介されていました。
「わが国への従属を望むよう、多額の資金を惜しまず投入すべき」

 こうしてパラオには「援助漬け」政策を開始、産業振興や経済開発に手をつけずじまいだったそうです。この種の工作は日本にも行われていたのは明らか。仰る通り、日中韓3国同士が対立する方が米国にとってトクだし、影で対立を煽っているはず。大英帝国もこの工作が十八番でした。
 ライシャワーも外交官ですから、いくら日本のためを思っても、自国の国益を優先するのは当然でしょう。私は右寄りでも親米ではないため、「親米保守」も親中韓派と同類に近いと見ています。

 先日見たブログ記事「アメリカがそろそろ次の大戦争を仕掛けても不思議ではない」は面白かったですね。
http://www.bllackz.com/2014/05/blog-post.html?utm_source=BP_recent
mugi
2014/05/06 20:47
今晩は、
 国際社会は、そもそもが各国ともに国益を第一に行動するもので、他国のためを思って自国の国益を犠牲にするのは、よほど長期的にその国との同盟関係が重要ということが分っているからです。その意味でも、少なくともきちんと双方が「同盟関係」にあるということを、相互に確認しあっている間柄と言うのは重要です。もっとも「同盟国」だからと、安心しきってはいけないし、必ず守ってくれるという風に期待してもいけない・・・まず自分自身で自国の防衛をやり切れるように、存分の備えも心掛けないといけない。

 そんなことは、国際関係を観察してきた人間には当然だし、19世紀の英国が、元来は「同盟関係締結」を拒み、独立独歩を看板にしていたのに、ある段階から、遠い極東では「日英同盟」を結んで、日本の武力を利用することに利害を見出した・・・・しかし、日露戦争で日本が勝利して、極東での日本の地位が強くなりすぎると、(米国からの推奨もあり)「日英同盟」を解消した。
 その時、その時の歴史的推移と、軍事力の力関係で、同盟関係も、変化していきます。
 とはいえ、これまでの近代、現代史からの教訓としては、日本はAnglo−Saxonと同盟しているときが、相対的にはより安全です。
 孫崎氏のこの著書は、本当に日本の戦後史の裏の真実を解明した名著と、今では感服しました。あまり広く読まれても困るけど、インテリはきちんと踏まえておくべき史実だと思う。
 なおライシャワー氏は、日本生まれで、確か日本人妻、やはり二つの祖国という意識があったようです。
室長
2014/05/06 23:38

コメントする help

ニックネーム
本 文
検察とマスコミが米国の道具 ブルガリア研究室/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる