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zoom RSS 中国の巨悪にようやく気付き政策転換を始めたオバマ政権

<<   作成日時 : 2015/07/26 15:07   >>

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  小生は、今年1月以来、ブルガリア社会の中の各エスニック集団ごとの文化、宗教、伝統などに関して、翻訳を主体として勉強しつつ記事を書いてきました。
  この過程で、世界規模の政治状況(国際情勢)などに関しては、新聞記事切り抜き(主として産経紙)を通じて、それなりに遅れを取らないようにと配慮したつもりですが、それでも人間は一点集中と言うか、あまり多方面には目配りがきかないものです。
  そういうなかでも、最近新聞記事切り抜きを整理しつつ読んでいて、凄いと思った記事がいくつかあったので、今回ご紹介しておきたいと思います。
  改めて、毎日の新聞の読み方が、上っ面に過ぎず、熟読できておらず、大魚、珠玉のような記事に十分気づいていなかったと反省しきりです。同時に、産経新聞という、左傾していない唯一の良心的新聞(注:断っておきますが、小生は別に産経紙と特定の利害関係はゼロです)の偉大さを感じました。

1.ウォール街と中南海のコネクションの危険性に目覚め、対策を取り始めたオバマ政権(6月7日付産経紙、日曜経済講座欄、筆者:産経編集委員田村秀男)
(1)中南海幹部の子弟を米金融大手が雇用し、高賃金を支払ってきた
 米司法省、証券取引委員会(SEC)が、捜査中のJPモルガン・チェースに対する米海外腐敗行為防止法(FCPA)違反容疑事件を通じて、王岐山・中国政治局常務委員(66歳)に関わる事実に気付いた。王氏は党中央規律検査委員会書記で、党幹部の不正蓄財一掃をスローガンとする習近平(Xi Jinping)総書記の片腕だ。胡錦濤前政権では副首相として、08年9月のリーマン・ショック時に、ポールソン米財務長官(当時)の相談に乗った。オバマ大統領自身も09年、王氏をホワイト・ハウスで歓待したほどだ。

 ところが、この王氏は、自身に子が無いとはいえ、自分の配下の高官の子弟らをモルガンなど米金融大手で雇用させる「口利き」をしてきたという。つまり、ウォール街と中南海(中国共産党幹部が居住する北京市内の一角)との癒着関係を推進してきた人物だという。

 5月29日、米政府の対外情宣メディアVOSの中国版「美国之声」ネット番組で、中国反体制派の在米中国人専門家4名に、習氏、王氏の不正蓄財取り締まりのいい加減さを語らせた。この放送は中国本土では禁止だが、自由に視聴できる海外在住の中国人社会で瞬く間に評判となった。王氏、習氏のメンツは丸つぶれとなった。
 さて、オバマ政権は、この捜査を通じて図らずも、ワシントン+ウォール街と王氏など
北京とのパイプにメスを入れることとなった。

(2)FRBの量的緩和政策により、巨額のドル資金が中国に流れ込み、軍拡路線を支えている
  (小生注:上記のように、中国の腐敗高官とウォール街が裏で癒着し、中国高官たちの私財の海外逃亡などをも支援してきたらしい背景が分っただけでも衝撃的だが、更には、経済のマクロ分析で田村氏は南シナ海における軍拡の裏にも米ドル資金が大きな役割を演じていると分析して、度肝を抜いてくれる。)
  習政権の対外膨張戦略は、実のところ、ドルとウォール街によって支えられてきた。リーマン・ショック後のFRBによる量的緩和政策開始後、巨額のドル資金が中国に流れ込んだ。中国人民銀行は、その外貨を全面的に買い上げ、それを担保に人民元資金を発行する。人民元と外貨資産の膨張に合わせて、軍拡を進めたのだ。     (小生注:08--14年の期間、FRBの資金供給増加が一本調子で右肩上がりだが、この流れと並行して、人民銀行外貨資産増加額、中国軍事支出増加額が軌を一にして、右肩上がりであることが図示されている。)
  統計学の回帰分析をしてみると、ドル発行量と人民元発行量の相関関係数は0.95、人民元発行に対する中国の軍事支出の相関関係数は0.99だ。相関関係数は1の場合に完璧な連動を示すが、これだけ相関関係数が高いとなると、増発されたドルが、中国軍拡の源泉となったと言えるだろう。

  中国の外貨資産は、もとよりウォール街にとっては垂涎の的だ。資産運用で難なく巨額の手数料が金融大手に転がり込む。党幹部の放蕩息子を雇って遊ばせても、何の痛痒も感じない。ある大手金融機関は、投資先の米欧企業を通じて、中国の軍事転用可能な半導体の国産化に協力している、とも聞く。
  事態の重大さにやっと気付いたオバマ政権は、王・・・米金融大手ルートの撤廃に取り掛かったところだ。

2.米国の外交官ジョン・エマーソンの証言:GHQの日本国民に贖罪意識を植え付ける工作の原点は、中共の日本捕虜「洗脳」だった(6月8日付産経紙「歴史戦」シリーズ欄、英国立公文書館所蔵の秘密文書で判明した事実についての記事)
  44年11月に米軍事視察団の戦時情報局(OWI)要員として延安を往訪したエマーソンは、中国共産党支配下の延安で、野坂参三(当時延安では岡野進と名乗っていた)元日本共産党議長が、日本軍捕虜の思想改造に成功した事例が、対日政策に役立つと確信したと、1957年3月12日米上院国内治安小委員会で行った証言の中で述べた。

  エマーソンは、日本兵に侵略者としての罪悪感を植え付ける「心理戦」が、対日政策で有効と考え、軍国主義者と一般人民を区別し、軍国主義者への批判と人民への同情を呼びかけるという中共の「二分法」プロパガンダの手法を学んだ。

  文芸評論家の江藤淳は、米GHQの手法を、WGIP(War Guilt Information Propaganda)と規定し、日本と米国との戦いを、軍国主義者と国民との戦いにすり替えようとしたと指摘した。軍国主義者と国民との架空の対立を導入することで、「大都市の無差別爆撃も、広島・長崎への原爆投下も、軍国主義者が悪かったから起きた災厄・・・と米国の戦争責任を「軍国主義者」に押し付けたと指摘した(江藤淳『閉ざされた言語空間』)。

  軍国主義者と国民の対立と言う二分法による「洗脳」を1944年11月に延安で学んだエマーソンは、GHQでマッカーサーの政治顧問付補佐官として、対日「洗脳」工作に活用した。
  エマーソンは、上記の57年3月の小委員会証言で、初期のGHQが民主化のため、日本共産党と手を握ったと認めている。

  エマーソンが後に大森実に語ったところでは、エはルーズベルト大統領のニューディール政策支持者で、大戦中は米戦時情報局(OWI)要員として中国・重慶に赴任し、中共・八路軍の対日心理作戦の成功に注目し、戦後の占領政策に、この中共心理戦の経験を生かそうとしたという。

  野坂参三の日本人民解放連盟は、八路軍敵軍工作部と表裏一体であった。野坂らは、天皇批判を軍国主義者批判に置き換え、軍国主義者と国民を区別し、軍国主義者への批判と国民への同情を呼びかける心理戦を繰り返して、贖罪意識を植え付けた日本軍捕虜を、反戦兵士に「転向」させるまで洗脳することに成功した。延安では、集団批判で日本人捕虜「洗脳」の原型と言える、思想改造が行われたのだ。
  GHQは、「洗脳」手法を積極的に取り入れ、東京裁判などの節目で展開し、「悪い侵略戦争をした」と日本人に自虐史観を植え付けた、と言える。

   (小生注:毛沢東が編み出した「二分法」で、軍国主義者と国民を二分し、日本国民の大部分に関しては、一種の免罪符を与えつつも、共産主義こそが正義との意識を植え付け、共産革命の土台を作ろうとしたらしい。無差別空爆、原爆投下と言う明らかな戦争犯罪から目をそらすためにも、「東京裁判」で、軍国主義者たちの犯罪と言う方向に焦点をずらせたのだ。ある意味、中米両国は、対日心理戦・工作において、裏同盟していたような感もある。)

3.中国式論法に対する英誌の反論(6月5日付産経紙、正論欄、田久保忠衛筆の論文:『米国による平和は維持できるか』)
  5月末シンガポールで開催された英国際戦略研究所(IISS)主催の「アジア安全保障会議」(シャングリラ対話)に関連し、内外のニュースは、南シナ海に東京ドームの170倍の「人口の島」、「砂の万里の長城」、「作られた主権」が出現したと報じた。

  これらについて中国側は、「南シナ海の埋め立ては正当かつ合法だ」と主張した。係争中の地域には、中国の主権がある、との態度なのだ。その根拠としては、記者団との質疑応答の際に、「南シナ海を包むように示された九段線の根拠としては、国連海洋法は、漢時代には適用できない」と主張したという。       (小生注:要するに、漢時代から中国の主権下に南シナ海はあったのだから、現代の時代になって制定された国連海洋法などの適用は受け付けない、ということ。)

  この中国の主張に対し、英エコノミスト誌は、「ローマ時代にさかのぼって領有権を主張したら、今の世界はどうなるのか?」として、「お粗末な答え」、「乱暴な議論」、「子供っぽい」と軽蔑の用語を連ねている。

4.三者三様の「責任論」(宮家邦彦筆、5月28日付産経紙オピニオン欄)
  過去の文献を読み返していてハッと気が付いたことがある。それは、「責任の取り方」が国や地域で微妙に異なるらしいことだ。
(1)アジア
  村山談話では、「多大な損害と苦痛」を与え、過去の過ちを繰り返さない主体が「我が国・私たち」となっている。責任を負う主体は、日本国民と言う立場だ。
  中国でも最近は、昔のような「日本軍国主義者責任論」は影を潜めた。責任を負うべき対象は、個人ではなく、集団と言う前提なのであろう。

(2)ドイツ
  1985年のワイツゼッカー大統領演説の骨子を見てみよう。
●暴政の根源は、ヒトラーのユダヤ同胞に対する憎悪である、
●このような犯罪は、少数の人々の手によるものである、
●民族全体が有罪、或は無罪と言うことは無い、
●有罪とは、無罪と同様,集団ではなく、個人的なものだ。
  要するに、個人主義の立場から、責任論の本質は、「ホロコーストなどの犯罪は、ヒトラー一派の少数によるものだが、ドイツ国民はその記憶を決して忘れない」と言う理論。故に、演説中に「ドイツ民族としての正式の謝罪は無い」のだ。
  このドイツの姿勢を、冷戦・米ソ対立が深まる国際政治環境下、同じく個人主義的発想が徹底する周辺国、イスラエルが受け入れ、許し、和解した。
  このような論理、発言を日本の首相がしたとして、隣国、国内でも大騒ぎになる可能性が強い。

(3)イスラム諸国
  カイロでアラビア語を研修していた頃、自分はエジプト人には何度も騙された。問い詰めると相手は、「マレイシュ(気にするな)」と言う。「冗談じゃない、アラビア語にはアースィフ(お詫びする)と言う言葉があるだろう」と求めても相手は絶対に譲らない。それどころか「人間の行動は全て神様が決めるのだから人間に責任は無い、だから謝る必要もない」と開き直る始末だ。中東では絶対に「謝罪すべきではない」と心に誓ったことは言うまでもない。

(4)結論
  賢明な読者にはもうお分かりだろう。責任論を集団主義で考える人々には、集団主義的な解決があり、これを個人主義的に捉える人々には、別の解決手法があり得る。されば、責任の最終的帰結を神に委ねる人々には、和解のための独自のプロセスがあって当然なのだ。
  責任論を克服し、和解する場合、欧米流の個人主義に基づく解決の方が、容易なのかもしれない。
  他方、個人の責任にも、神の審判にも帰すことが難しい集団主義の世界では、一度こじれれば和解により多くの時間と手順が必要なのだろう。

   (小生注:中国、韓国主導の「歴史戦」の視点から見れば、ほとんどの責任論には「歴史認識・歴史事実の歪曲」があり、日本国民としての責任感、贖罪意識を単純に肯定できるような指摘はあり得ない・・・だから、責任を感じることがなかなか難しい、と言う視点も重要だ。贖罪意識に訴えつつ、日本人にすべての愛国主義、自国の国防への参加意識を突き崩し、亡国へと追いやろうというのが相手の陰謀だから、身構えて、自己防衛に走るのが当然だ。
  村山元総理が、中共の二分法に基づく心理戦で贖罪意識を「植え付けられた」人物である可能性、或は、左傾、マルクス主義思想故に、中国、ソ連、北朝鮮などに肩入れする社会党党首として、偏見に満ちた世界感を有していた人物に過ぎない、と言う要素もある。

  日本とナチスを同一視されてはかなわないし、他方で、日本軍が、東南アジアを英国、仏、蘭の植民地主義支配から解放したと、そういう意味でのポジティヴな側面も捨てがたい。
  日本統治下にあったとはいえ、空襲とか、食糧難の側面では、本土ほどの苦痛を受けなかった韓国・朝鮮から、いつまでも根拠の薄い非難の絶叫を受けていては、日本人としてあほらしくて突き放したくなるのも当然だ。

  とはいえ、アジアでは、本当に集団主義でしか解決できないのであろうか??韓国人からも、ベトナムにおける強姦、慰安婦事例などを反省する声など聞いたことも無い。米国人からも、日本、朝鮮での慰安婦からの接待を楽しんだことに対する反省の弁も聞かない・・・歴史認識、歴史事実に関する受け取り方、或は、真実追求の精神に、必ずしも合理性、普遍性が無いから、日本人ばかりが何時まで経っても損をしている・・・。そもそも、日本人も、自分自身に関係ないことにまで、「謝る」と言う気持ちにはなれない、という心理が強くなっているはずだ。小生も、1945年7月生まれ・・・年配ではあるが、大東亜戦争の責任などとは一切関係ない、と思っている。)

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内 容 ニックネーム/日時
4/26- 安倍首相訪米、米上下両院演説(初)
4/28 日米NPT共同声明で「核使用は非人道的」
6/22- 日米比・合同軍事演習(昨年に続き二度目)
6/末- 中国、株バブル崩壊
7/7- ベトナム最高指導者が訪米(国交正常化20年で初)
7/11- 日米豪・合同軍事演習(初、陸自)
7/14 イラン核合意
7/20 キューバと国交回復(54年ぶり)
7/28 対ISでトルコ・米が合意
8/?? 安保法制改正

凄い密度で国際情勢が動いているようですね。
まだウクライナ問題が残っていますが。

特に中国の株バブル崩壊は異様です。
当局が慌てふためいて市場の信用を地に捨てるような対応を
とった一方で、国際市場はほとんど反応していません。
当局は人民元を供給して株を買い支えていますが、レートを
維持するために手持ちのドルを売っているはずです。

年内の FRBの利上げがトドメになるように思いますが、
中国(というか習近平)がどう動くか予想ができません。
まずは、9月の習近平の訪米が注目でしょうか。
motton
2015/08/04 12:28
こんにちは、
 中国がとうとう断末魔の様相を示し始めているとすれば愉快なのですが。結局は、新興国、特に中国の「製造力、生産力」の急拡大で、BRICSが世界経済を牛耳るような勢いを一時示したのに、北京五輪以降、生産力の過剰、投資の過剰、などで実体経済としては、新興国の勢力は弱まってきている、と言うのが小生の観測です。逆に日本の東南アジア投資は、確実に競争力を強めているように見える。
 米国経済を支えるために、日本、EUなどが金融緩和でドルをテコ入れし、ドルが再度強くなって、世界の余剰資金が米国に集まり、新興国の資金繰りを困難化するという、世界規模の金融作戦が発動され、これも中国を追い込んでいるらしい。
 とはいえ、全体像はなかなか見えてこない。しかし、習近平Xi Jinping政権が、江沢民、胡錦濤グループに仕掛けた粛清の嵐が、中国国内で熾烈な権力闘争となり、体制を傷つけていることも確かかも。習近平Xi Jinpingが、今の時点で訪米しても、何の得点も挙げ得ないと思う。
室長
2015/08/04 15:02

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