ブルガリア研究室

アクセスカウンタ

zoom RSS 巨大すぎる所得格差は、政界再編、社会不安をもたらす

<<   作成日時 : 2016/05/11 20:56   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 4 / トラックバック 0 / コメント 4

 さて、またもや新聞切り抜きを題材に、老人の岡目八目を試みてみたい。

1.英米で、大衆の反乱が起きつつあり、政治の世界を大幅に変更しようとしている原文は、5月10日付産経紙で、題名は「トランプ旋風とEU離脱問題」、筆者はNY駐在産経編集委員の松浦肇
  マンハッタンに来訪した英労働党幹部が、米国人識者との内輪の夕食会で、Brexit(ブレグジット=英国のEU離脱への動き)の根っこは(与党である)保守党内の対立だと説明したという。「経済停滞で、支配者階級や社会の現状に不満を募らせた中間層の意向をくみ取った面々が離脱派となることで、党内主流派の座を狙っている」という。
  この意見を聞いた米国人が、「米国の大統領選と同じ構造ですね。共和党候補のトランプ氏は、(英保守党の次期党首候補で、離脱派の)ジョンソン前ロンドン市長と立ち位置がそっくりだ」と述べた。ブレグジットとトランプ旋風は、中間層の怒りに便乗した点に共通項があるのだ。

  ジョンソン氏は、EU離脱派。EU加盟国が増え、英国のEU内での権利が希薄になったと見る。経済格差の是正を掲げており、保守党幹部なのに社会保障費の削減に懐疑的だ。3月にスミス雇用・年金相が、社会保障費削減に反対して辞任した。スミス氏もEU離脱派だ。英保守党では、キャメロン首相、オズボーン蔵相といった「(EU)残留派=経済自由主義者」とジョンソン氏、ダンカン氏らの「離脱派=格差是正重視派」という対立構図となっている。

  米共和党内の対立軸も似ている。共和党の重鎮らは相変わらず「小さな政府派」だが、収入(所得)の落ち込みに怒る白人中間層に支持されるトランプ氏は、財政拡大が平気な「大きな政府派」だ。ヘネンバーガー氏(米国ジャーナリスト)によると、「移民政策を除いて、トランプ氏の立ち位置はまるで民主党」だ。つまり、米国の共和党は、主流派と新興のトランプ派との分裂の危機にある。

  同じことは、昨年党首に就いたコービン氏を巡る英労働党内の分裂傾向、米国民主党内のクリントン女史周辺の「主流派」とサンダース氏を担いだ「革新派」の対立にも言える。
  要するに、米英両国で確立してきた「二大政党制」が、遂に制度疲労を起こし始めたと言えよう。

2.パナマ文書の衝撃・・・経済格差を助長する不公平な徴税率5月10日付朝日新聞2面、10面記事
(1)隠匿されている資産は2500−−−3700兆円!!??
  この日の朝日新聞は、2面と10面に特集記事を組み、2面記事では、国際NGO「税公正ネットワーク」のスタッフの試算として、Tax haven(租税回避地)に隠匿されている未申告の金融資産は、2014年時点で24兆ドル(約2570兆円)〜35兆ドル(約3750兆円)に上るとの膨大な数字を挙げている。同14年の米国と日本のGDP合計は約22兆ドル(注:上記で1ドル=107円との換算率を使用しているようなので、これによれば、2354兆円)なので、これを上回る金額が、租税回避地に登記されている法人の金融資産として、課税されることなく隠匿されているということであるらしい。
   (小生注:世界中の富裕者たちが、納税を回避してコツコツと租税回避地に蓄積している資産が、合計で日本のGDP500兆円に比べて、5倍の2500兆円〜7.5倍の3750兆円にも上るとすると、世界中の納税者たちが激怒するのは当然と言える。)

(2)米国内にも租税回避州が存在する!
  更に10面の記事では、実は、米国内にも一種のTax havenが存在するとして、デラウエア州ウイルミントン(人口約7万人の町)を紹介している。この町のある2階建ての建物(ノースオレンジ通り1209番地)の中に所在する「CTコーポレーション」が、企業設立代行業者として、約31万5千社の企業に登記上の住所を提供しているという。

  デ州に企業が殺到して、名目上の本社を置く理由は、税制上の優遇措置だという。州の法人税(8.7%)はあるものの、州内で実際の事業をしていなければ、法人税はかからない。著作権などの収益にかかる税金はゼロ。米国の主要企業500社の66%が同州に登記上の本社を置いているのだという!!
  しかも、同州での会社設立・登記においては、実質的な所有者の情報などを出さずに簡単にできるという。会社設立の書類は最小で2頁だけ、会社名や住所を記入し、1千ドルほど(手数料)支払えば、1時間ほどで会社が作れるのだという。会社設立代理業を営むチルトンさんは、親の代から登記サービスを手掛けているという。顧客は、米国内のほか英国、スイス、香港、日本など海外にもいるという。
  デ州では、企業に関わる各種の税や手数料などの収入が10億ドル(約1080億円)を超え、州の歳入の約1/4を占めているという。

  国際NGOのOxfamによれば、多国籍企業の税逃れで、毎年1110億ドル(約12兆円)が、米政府の損失になっているという。
  国際NGO「税公正ネットワーク」の昨年の金融秘匿ランキングでは、米国はスイス、香港に次いで3位で、ケイマン諸島(5位)、ルクセンブルク(6位)を上回ったという。ちなみに、日本は12位で、パナマ(13位)より高かったという。WP(ワシントン・ポスト)紙は、「米国は世界最大のTax havenの一つだ」と批判しているという。

   (小生注:上記(1)の推計値が膨大なことから、年額で12兆円程度が、米国の国庫に納税されていないと言っても、大した数字には見えないが、(1)の数字は、それこそこれまで何十年にも上る合計の蓄積(産油国富豪とか、銀行家とか、独裁者たちの資産がそれこそ半世紀、1世紀かけて蓄積された?)と考えれば、米国国内での徴税漏れとなった数字のみで12兆円と言う数字は、やはりそれなりに大きいのかもしれない。とはいえ、米国大企業の企業トップらの年収は、それこそ数十億円と言う巨額であり、日本人の常識を超えている。また、香港が中国人富豪の裏金を扱っているとすれば、香港経由で蠢(うごめ)く中国人高官・富豪たちの巨額の資金が気になる。なお、日本人の金融利得の隠匿地は、シンガポールが多いと思われるのだが、このランキングに「日本」が掲載され、シンガポールに言及がないことが不思議だ。)

★追記:5月13日(金)・・・ちなみに、各国市民・庶民に「不公平感」を与える要因として、もう一つ、高官、政治家、或はマフィア系ビジネスマンなどが裏で受領し、租税回避地などに隠匿する賄賂、汚職による裏金などの問題もある。下記の記事が、小生の目に留まったので、ご紹介しておく。世界全体のGDPが約100兆ドルで、この内2%ほど、即ち、1.5--2兆ドルが毎年汚職、賄賂による収益として、一部の人士の懐に消えているというのだ。
 題名:「賄賂による損失、世界で220兆円 IMF試算」
  (筆者:ワシントン=五十嵐大介、2016年5月12日09時55分:http://www.asahi.com/articles/ASJ5D2PPJJ5DUHBI00D.html?iref=comtop_list_biz_n02 。)
  記事本文:
   国際通貨基金(IMF)は11日、世界の汚職に関する報告書を公表し、賄賂による損失が世界の国内総生産(GDP)の約2%にあたる1・5兆〜2兆ドル(約160兆〜220兆円)にのぼるとの試算を示した。汚職は「経済成長を深刻に阻害しうる」として、対応が急務だと警告した。(小生注:上記数字から逆算すると、世界のGDP=約100兆ドル(10700兆円)となる。)
   報告書は「汚職は納税者が税金を払う意欲を減退させ、徴税力を低下させる」と指摘。政府の機能をゆがめ、投資や生産性の低下につながるとした。
   タックスヘイブン(租税回避地)と各国首脳らとの関係を暴いた「パナマ文書」は「世界的な金融の秘匿の規模に光を当てた」と言及。「汚職などの脱税は格差や不公平感を高め、国民の政府への信頼を弱める」として、政府の透明性や法整備の強化などを訴えた。12日にはロンドンで、「腐敗対策サミット」が開かれ、対策が話し合われる。

3.民主主義は勝利したのか?5月8日付産経紙書評欄、筆者(法政大学名誉教授):川成洋
  この書評は、マーク・マゾワー著『暗黒の大陸・・・ヨーロッパの20世紀』(未来社、5800円)と言う書物の簡単な書評であるが、小生には興味深いものであったので、下記にほぼ全文を示す。

  「暗黒の大陸」とは、18世紀末から始まった欧州列強による理不尽な「アフリカ分割」期のアフリカに対する常套句的蔑称だが、本書では、「ヨーロッパの20世紀」に関してこの形容詞が使われている。

  確かにヨーロッパでは、第一次世界大戦で600万人の死者、第二次世界大戦では実に4000万人の死者を出したし、しかもその半数は民間人で、それこそ人類史上最大の汚点とも言うべき凄惨な世紀であった。
  本書によると、1914年に勃発した第一次世界大戦は、古い欧州の秩序を崩壊させた。2018年の終結以降、旧体制の廃墟の中から拮抗する3つの政治イデオロギーが、つまり民主主義、共産主義、ファシズムが台頭し、それぞれの理想とするユートピアを掲げてヨーロッパ大陸に新秩序を創りだそうとした。

  共産主義は戦争期にロマノフ王朝を打倒しソ連邦を建国した。戦争に勝利した民主主義は、国際連盟を創設し、四大帝国の消滅後の民主的継承国として、10の共和国を東・中欧に誕生させるなど、歴史を前進させた。しかし、1929年の世界経済恐慌のあおりで、東・中欧政府は右旋回し、ファシズムの協力国となった。こうして民主主義は、ファシズムと共産主義から挟撃されることとなる。

  第二次世界大戦で、ファシズムは徹底的に撃砕された。ナチス・ドイツの完敗で戦争は終結するが、民主主義と共産主義の対立は冷戦として続く。1989年のベルリンの壁崩壊で、政治イデオロギーの敵対関係は終わりを告げた。だがこれは、人口に膾炙されているように、民主主義の勝利であろうか?

  本書は、民主主義が脆弱であった点を強調し、「1989年の真の勝利者は、民主主義ではなく、資本主義である」と述べ、ヨーロッパは1930年代以来の課題に依然として直面していると指摘する。
  つまり、民主主義と資本主義が、相互に補完し合う関係を作り上げられるかどうか、なのだ。これこそ、ヨーロッパが「暗黒の大陸」から脱却するための喫緊のテーマであろう。

   【小生注:何か教科書を読んでいるような、明快な論調での書評に、歴史好きとしては大いに引き込まれてしまった。
  小生自身は、長年共産主義・ソ連型社会主義の本拠の一つであるブルガリアで、社会主義計画経済なるものの、あまりに無残で、情けない実像を間近に観察してきた。そして、資本主義経済体制の優位性を再確認したのが、1960年代半ば〜1980年代末に至る小生自身の研究過程そのものでもあった。とはいえ、実際には、1967年にブルガリアで初めて社会主義の実態に出会って以来、資本主義の優位性はすぐに感じ取ることができたので、いわば結論が先にあり、社会主義の欠陥の理由とか、そういう細かい点を更に絞り出すという作業であって、研究とはいっても達成感が小さいのが残念であった。
  ちなみに、このブログでは、「社会主義の欠陥」というブログテーマを右端のテーマ一覧からクリックしていただけば、小生の書いた関連記事が全てお読みいただけます。

  ともかく、上記の書評で小生が一番気になったのが、最後の箇所だ。最近のように、経済成長が停滞し、中間層市民の所得が伸び悩む社会となると、生活格差に目が行き、格差社会に対する怨念が、暴言政治家を産みだすという、米国、比(フィリピン)、その他のような現象となって、第二次大戦以降、何とか保たれてきた一定の世界情勢の安定感というものにも自信がなくなってくるから困る。

  この書評をしている川成氏の言うように、まさに、「民主主義と資本主義が相互に補完し合う関係」を成立せしめて、極端主義が突出しない国際関係を創出してほしいと祈るしかない。ちなみに、中国、米国、ロシア、などのあまりにも不公平な「格差社会」に比較すれば、未だに日本国の格差は、まともな方だと思うし、今後もこのような「公平感」を失わせないような社会であり続けるべきであろう。


  ちなみに、5月9日付産経紙「正論」欄では、吉崎達彦と言うエコノミストが、「目先のGDPに拘る愚かさ」と題する論文(http://www.sankei.com/column/news/160509/clm1605090004-n1.html)で、GDPと言う指標は、一人当たりGDPが3万ドルを超えた先進国では、もはや無用、不適切な指標であり、夫々の国柄にあった「生活の質、自分たちが大切に思う種類の豊かさ」を追求していくべきだと述べていて、全く同感だ。アベノミクスも、未だに経済成長などに拘っていて、そこが間違いだと思う。 

  ともかく、米国でも、英国でも、「格差社会」が、Tax havenなどと言う「隠れ家」も手伝って拡大した。この所得格差と言う「不公平感」の故に、サンダース候補のような「社会民主主義者」(注:結局は、平等主義の社会主義者だ・・・美しい言葉に騙されてはいけない、結局社会主義は敗退した経済理論に過ぎない)が台頭するという、怪しげな社会雰囲気を生み出す危険性を証明してもいる。

  ある程度抑制のきいた自由主義、節度ある資本主義、公平感のある民主主義などを丁寧に実現していかないと、これまでの先進国ですら、暴言政治家、極端主義が芽生えるのだ。そして、社会の不公平感を排除していくためには、ある程度の財政出動、「大きな政府」、などの局面もやむを得ないと思う。極端に赤字財政を嫌う緊縮財政主義は、中間層市民層の不満を掻きたて、政治的安定を崩す効果を生む恐れが強いと言える。】

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 4
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
ナイス ナイス

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんは。

 何と米国デラウエア州にもTax havenが存在していたのですか!顧客には日本にもいたのも当然でしょう。ところで竹中平蔵は、「今の日本の問題は、年を取ったら国が支えてくれると思い込んでいること」と放言していたそうです。
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1881773.html

 これでは、「じゃ年金払わなくて良いね」と言いたくなりますよ。格差が拡大するほど、共産主義の亡霊が復活するはず。日本にも底辺層は確実に増えているし、若者の就職状況は私が社会人になった80年代とは全く違っています。
 そして、パキスタン移民2世が新ロンドン市長になりましたね。欧州の中心都市の市長がムスリムというのは考えさせられます。ロンドンには移民が多いし、英国人はどう感じているのやら。
mugi
2016/05/14 20:57
こんにちは、
 米国のデラウエア州に租税回避地があるので、米国人の英領Tax haven利用者が少ない由。それでも、会社自体の本社の登記をアイルランドなど外国へと逃避させようという動きがあったが、ファイザーだったか、大手製薬会社が、アイに本拠を置く同じくかなり大手の製薬会社と合併して、本社をアイに移そうとして、米国政府が激怒し、この合併、本社の海外移転を許可しませんでした。デラウエア本社と言うやり方では、十分に税回避できない会社経理もあるのでしょう。

  ロンドン、英国諸都市で、印パキ系の移民、或いは英国籍者が増えていたのは、70年代末頃でもそうでした。ソフィアで出会った英国大使館の定年間近な館員が、引退後は家族と共に豪州に移住する・・・理由は、本当の英国式のコミュニティーが、すでに英国内では望めない、豪州の方が未だに古い英国の田舎のようなコミュニティー生活を送れるからだ・・・と言っていた、とのお話はいつか小生のブログでご紹介したように覚えています。旧植民地を、カナダ、豪州、NZに抱え、これら海外植民地の一部の都市、農村、などでは、昔の英国風の生活環境が整っている、ということ。
  もっとも、最近は、豪州なども、中国人金持ちによる不動産取得が進んでいて、大都市(シドニー)の高級住宅から中国人が買い占めるというから、怖いですね。とはいえ、今の豪州首相ターンブルの子息の嫁は、元中国政府系シンクタンク勤務の共産党幹部の娘だそうで、この故に親中派であり、日本の潜水艦の買付を断る一つの動機となったとも産経紙は推測していた。
  資源国豪州を、国ごと買い取りたいのが中国の本音でしょう。
室長
2016/05/16 10:58
吉崎達彦さんのブログ「かんべえの不規則発言」http://tameike.net/comments.htm
は参考になります。Tax haven については 5/10 の記事など。

>「1989年の真の勝利者は、民主主義ではなく、資本主義である」

貨幣の登場以降の経済は、形態は違えど資本主義であり自由経済だったと思うのですよね。
資本"主義"というイデオロギーが近代に生まれたかの様に見せていたのは、共産主義者などのイデオロギスト(理想主義者・革新主義者)であって、イデオロギーが敗北して合理性が勝ったのではないかと。

近代がそれ以前と異なるのは、情報伝達手段と兵器の発達によりイデオロギー(個人の理想)を民に強制することが可能になったというところです。
何時の時代にも神ならぬ人間の身で万物をコントロールしようとする傲慢な人間はいました。でも物理的に不可能だった。ところが近代において、上記の理由でそれが可能に見えるようになり、その錯覚に陥った傲慢な独裁者が(計画経済の失敗と思想統制・恐怖政治で)地獄をもたらした。

>丁寧に実現していかないと、

その通りです。社会が幸福になるように、イデオロギーではなく合理的に。

motton
2016/05/17 09:54
こんにちは、
 1985--89年、ソ連主義社会主義の断末魔というべき、ゴルバチョフの迷走と、子分であるはずのブルガリアの独裁者ジフコフの、ゴルバチョフ改革に反発しての迷走ぶり、をブルの土地にいながら観察していた小生にとっては、社会主義の決定的敗北が間近になっている感覚と、それでも、本当にソ連は崩壊してくれるのだろうか?という、期待と不安に満ちた日々でした。

  確かに、社会主義が敗北した、一番の契機は、消費財の生産、開発面での決定的な遅れ、その故に共産圏の庶民に至る人々が、心の底から、格好いい自動車、オートバイ、ジーンズ、衣服、化粧品、味の好いビール、コーヒー、ウイスキー、マルボロ、その他への憧れをどうしても満足させえないという現実だったと思う。
  他方で、国政、為政者レベルでの最大の危機感は、PC技術の西側における旧発展と、それにどうしても追いつけないことで、兵器体系のレベルでも、西側に大幅に後れを取り、軍事力の側面でも、もはや敗北しているし、それを挽回できる可能性も無い、と言うことだった、と思う。

  KGBとか、ブルの場合はDSなどの諜報機関要員たちは、外国への出張の機会も多く、そういう国際比較には一番敏感なはずで、特にレーガンが、東側のロケットは全て叩き落せるように、コンピュータ技術を駆使してSDI(戦略防衛構想)を実現すると法螺を吹いたことに怖れを成したと思う。この故に、まだ対等に近い間に、米ソの間で交渉して、和解の道を歩むと決めたのも、ゴルバチョフですし、その判断を後押ししたのも、一部のKGB官僚だったと思う。
  レーガン流の芝居が、決め手だった、と言うのが小生の判断です。
室長
2016/05/18 12:40

コメントする help

ニックネーム
本 文
巨大すぎる所得格差は、政界再編、社会不安をもたらす ブルガリア研究室/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる